著者のコラム一覧
二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

森進一の熱狂的ファンが起こした「婚約不履行騒動」の顛末

公開日: 更新日:

 すでにAは森との経緯を週刊誌にタレコミ告白していた。森側は「事実無根」と無視していたのが、法廷に持ち込まれるまでに発展したことで、森側の不利との見方もされた。ベテラン記者が取材に当たり、駆け出しの私は彼女の素性を調べるなど少し手伝い、興味津々に先輩たちの話を聞いていた。

 Aは森の母親とも面識があり、「ウソで告訴することはないだろう」とA寄りの記事になっていた。週刊誌の本音としても「森が告訴された」というセンセーショナルな記事になる。週刊誌戦争という時代背景もあった。

 山口地裁の判決は「彼女の妄想」と判断。森の全面勝訴となった。結局、狂信的なファンだったAは森の母親に接近。親しくなったことで、母親が許した婚約者と勝手に思い込んでいたと言われた。

■タレコミは判断が難しい

 メディアにはいい反省の機会になり、タレコミにはより慎重に取り組むようになった。どんなに具体的な話でも、裏取りを徹底。特に熱狂的なファンの一方的な話は要注意だった。タレこむ人は「ここがダメなら別の社」とネタを回すこともあれば、「いくらで買う?」と謝礼を要求する人も現れ出した。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  2. 2

    ヤクルト「FA東浜巨獲得」に現実味 村上宗隆の譲渡金10億円を原資に課題の先発補強

  3. 3

    どこよりも早い2026年国内女子ゴルフ大予想 女王候補5人の前に立ちはだかるのはこの選手

  4. 4

    「五十年目の俺たちの旅」最新映画が公開 “オメダ“役の田中健を直撃 「これで終わってもいいと思えるくらいの作品」

  5. 5

    「M-1グランプリ2025」超ダークホースの「たくろう」が初の決勝進出で圧勝したワケ

  1. 6

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  2. 7

    福原愛が再婚&オメデタも世論は冷ややか…再燃する「W不倫疑惑」と略奪愛報道の“後始末”

  3. 8

    早大が全国高校駅伝「花の1区」逸材乱獲 日本人最高記録を大幅更新の増子陽太まで

  4. 9

    匂わせか、偶然か…Travis Japan松田元太と前田敦子の《お揃い》疑惑にファンがザワつく微妙なワケ

  5. 10

    官邸幹部「核保有」発言不問の不気味な“魂胆” 高市政権の姑息な軍国化は年明けに暴走する