「知ってるワイフ」が描く子育て夫婦のリアル 続々と共感

公開日: 更新日:

 2回目の14日の放送は、過去にタイムスリップした夫が、大学時代の後輩と結婚し、180度違う人生を歩んでいるとこからスタートする。目の前には、お嬢様育ちの美人妻、ゆっくりとした時間が流れる朝食、高級外車にラグジュアリーな家。まさに、幸せを手にいれたような生活だったが、次第に新しい妻との生活にも陰りが見え始める。

 しかし、ひょんなことから、再び最初の妻(広瀬)と出会う。育児から解放された広瀬は生き生きと仕事をこなす女性に生まれ変わっていた。そんな広瀬を見て、良さを再確認しはじめる夫であったが……。

■夫婦の生活の描き方がリアルそのもの

 実際には人は過去に戻ることはできないし、人生を最初からやり直すこともできない。その点でファンタジードラマではあるものの、ディテールにおいて結婚した男女の現実を見事に描いている。夫を大切にしたい気持ちがあっても、子を持つ母親は現実的に生活を回していかなければならない。正直、夫にかける時間も余裕もない。「知ってるワイフ」はそれらを丁寧に描きつつ、可能性を含めた本来の女性として輝く妻の部分にも触れたことで、「育児がなければもっと優しくなれる」「余裕がないと夫をねぎらうのは難しい」「結局、誰と結婚しようが、子供ができたら一緒」などと女性の共感をさらに呼んでいるのだろう。

 もちろん、夫側にもいろいろ言い分はあるはず。それでも夫に見せたいドラマだと思った。

(文=松庭直/ライター)

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  2. 2

    「汽車を待つ君の横で時計を気にした駅」は一体どこなのか?

  3. 3

    沢口靖子「絶対零度」が月9ワースト目前の“戦犯”はフジテレビ? 二匹目のドジョウ狙うも大誤算

  4. 4

    国分太一は人権救済求め「窮状」を訴えるが…5億円自宅に土地、推定年収2億円超の“勝ち組セレブ”ぶりも明らかに

  5. 5

    創価学会OB長井秀和氏が明かす芸能人チーム「芸術部」の正体…政界、芸能界で蠢く売れっ子たち

  1. 6

    “裸の王様”と化した三谷幸喜…フジテレビが社運を懸けたドラマが大コケ危機

  2. 7

    人権救済を申し立てた国分太一を横目に…元TOKIOリーダー城島茂が始めていた“通販ビジネス”

  3. 8

    菅田将暉「もしがく」不発の元凶はフジテレビの“保守路線”…豪華キャスト&主題歌も昭和感ゼロで逆効果

  4. 9

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  5. 10

    後藤真希と一緒の“8万円沖縄ツアー”に《安売りしすぎ》と心配の声…"透け写真集"バカ売れ中なのに

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  3. 3

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 4

    阪神・大山を“逆シリーズ男”にしたソフトバンクの秘策…開幕前から丸裸、ようやく初安打・初打点

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    創価学会OB長井秀和氏が明かす芸能人チーム「芸術部」の正体…政界、芸能界で蠢く売れっ子たち

  2. 7

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  3. 8

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  4. 9

    大死闘のワールドシリーズにかすむ日本シリーズ「見る気しない」の声続出…日米頂上決戦めぐる彼我の差

  5. 10

    ソフトB柳田悠岐が明かす阪神・佐藤輝明の“最大の武器”…「自分より全然上ですよ」