著者のコラム一覧
細田昌志ノンフィクション作家

1971年、岡山市生まれ、鳥取市育ち。CS放送「サムライTV」キャスターから放送作家としてラジオ、テレビの制作に携わり、ノンフィクション作家に。7月に「沢村忠に真空を飛ばせた男 昭和のプロモーター・野口修評伝」(新潮社)が、第43回講談社本田靖春ノンフィクション賞を受賞。

“民放の雄”TBSが昭和43年、午後のワイドショー戦線に参戦

公開日: 更新日:

 日本テレビ放送網に次いで、1955年4月1日、民放初のラジオとの兼営局としてテレビ事業を発足させたのが、ラジオ東京テレビ(現・TBSテレビ)である。

 開局から2カ月後にスタートしたのが、ボクシング中継「東洋チャンピオンスカウト」(毎週金曜・21時30分~23時)だった。この時代大人気だったボクシングの中継番組とあって高視聴率を連発すると、余勢を駆って視聴者参加の番組コーナー「ボクシング教室」を立ち上げてもいる。応募者は殺到し、この番組から世界王者となる沼田義明を輩出している。現在まで受け継がれる“スポーツのTBS”は、実はこのボクシング中継番組を嚆矢としている。

 58年にはテレビドラマ「私は貝になりたい」(主演・フランキー堺)が大きな反響を呼び芸術祭大賞を受賞。“ドラマのTBS”の原点はここからである。

 59年には皇太子ご成婚パレードを機に、日本初のニュースネットワーク「ジャパン・ニュース・ネットワーク」(JNN)を立ち上げ、他局には真似できない独自の報道形態を構築。62年には、共同通信文化部長の田英夫を入社させ、日本初のニュースショー「JNNニュースコープ」がスタートしている。スポーツ、ドラマに次いで“報道のTBS”のイメージまで定着させる。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    「高市早苗首相」誕生睨み復権狙い…旧安倍派幹部“オレがオレが”の露出増で主導権争いの醜悪

  4. 4

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  5. 5

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  1. 6

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  2. 7

    パナソニックHDが1万人削減へ…営業利益18%増4265億円の黒字でもリストラ急ぐ理由

  3. 8

    ドジャース大谷翔平が3年連続本塁打王と引き換えに更新しそうな「自己ワースト記録」

  4. 9

    デマと誹謗中傷で混乱続く兵庫県政…記者が斎藤元彦県知事に「職員、県議が萎縮」と異例の訴え

  5. 10

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず