著者のコラム一覧
吉田隆記者、ジャーナリスト

1984年に写真週刊誌「FRIDAY」の創刊準備メンバーとして専属記者契約を結ぶ。87年の大韓航空機爆破事件では、犯人の金賢姫たちが隠れていたブダペストのアジトを特定、世界的に話題となる。初代「張り込み班チーフ」として、みのもんたや落合博満の不倫現場、市川染五郎(現・松本幸四郎)や石原慎太郎の隠し子、小渕恵三首相のドコモ株疑惑などジャンルを問わずスクープ記者として活躍。

<18>“30億円を貢いだ男”の本は売れない? 逆転で出版が決まった第1弾

公開日: 更新日:

「これは出版できないって会議で言われました」

 野崎幸助さんの本「紀州のドン・ファン」は出版見送りが決まった。

「なぜ?」

「売れないだろうということみたいですね。たいして読んでもいないくせに。売れないことはないと思うんですが」

 担当編集者だったNクンが済まなそうな表情を浮かべた。Nクンは週刊現代でドン・ファン記事を担当し「美女4000人に30億円を貢いだ男」というキャッチコピーを作った。その後FRIDAY編集部に異動して私とタッグを組む。ドン・ファンネタは彼が担当することになったが、残念ながら生前のドン・ファンと会ったことがない。それが痛恨の失敗であると、今でも彼自身が悔やんでいる。

 ちなみにNクンは2019年流行語大賞に選ばれた吉本興業芸人の「闇営業」をスクープしている有能編集者だ。

「本当ですか。そんなバカな話はないですよ。ボクは絶対に売れると確信していますから、ちょっと待って下さい」

 当時ネット媒体の現代ビジネスの編集長だったSクンがボクの応援をしてくれることになった。彼はドン・ファンの記事を何本も手掛けていて読者の反響がいいことを知っていた。それから約2週間後に出版OKが出たのだからSクンには感謝するしかない。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    年収1億円の大人気コスプレーヤーえなこが“9年間自分を支えてくれた存在”をたった4文字で表現

  2. 2

    くら寿司への迷惑行為 16歳少年の“悪ふざけ”が招くとてつもない代償

  3. 3

    映画「国宝」ブームに水を差す歌舞伎界の醜聞…人間国宝の孫が“極秘妻”に凄絶DV

  4. 4

    “やらかし俳優”吉沢亮にはやはりプロの底力あり 映画「国宝」の演技一発で挽回

  5. 5

    山尾志桜里氏“ヤケクソ立候補”の波紋…まさかの参院選出馬に国民民主党・玉木代表は真っ青

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希 球団内で「不純物認定」は時間の問題?

  2. 7

    フジテレビCM解禁の流れにバラエティー部門が水を差す…番宣での“偽キャスト”暴露に視聴者絶句

  3. 8

    国分太一は“家庭内モラハラ夫”だった?「重大コンプラ違反」中身はっきりせず…別居情報の悲哀

  4. 9

    輸入米3万トン前倒し入札にコメ農家から悲鳴…新米の時期とモロかぶり米価下落の恐れ

  5. 10

    慶大医学部を辞退して東大理Ⅰに進んだ菊川怜の受け身な半生…高校は国内最難関の桜蔭卒