TikTokで話題の“歌ウマおじさん”デュオ「CHOPSTICKS」を直撃!2人合わせて111歳の現在地

公開日: 更新日:

 若者たちがダンス動画などをアップしているSNS「TikTok」で、スキンヘッドのおじさん2人が、突如、超絶ハモリで懐かしのメロディーを歌いだす動画が話題だ。ユニット名は「CHOPSTICKS(チョップスティックス)」。並んで立つと“箸”のようなこの2人は一体!?

  ◇  ◇  ◇

 ――ユニット形成のきっかけは?

新沢(写真左) 僕はもともと子ども向けの音楽を作っていたんです。木山さんは、「紅白歌合戦」にも出場されている方ですが、僕の作った「にじ」をライブで歌ってくださっていたんですね。それで一度ご挨拶させていただきたいと……。

木山(写真右) レコーディング中のスタジオに来てくださって。そこでディレクターさんが「一緒に歌ってみてくださいよ」って。歌ってみたらなかなかよくって。
新沢 「一度2人を並べてみたかったんです」って。それで並ぶとお箸みたいということで、「CHOPSTICKS」という名前になりました。

 ――「TikTok」で“歌ウマおじさん”として話題となり、フォロワー数も1万人に達しています。

新沢 すごく反響があったので正直驚きました。“小峠かと思った”とコメントがあったりして。

木山 僕も4番目の息子(中3)から「父さん、『TikTok』やってるの?」と言われたりして。コメント欄で“世界で一番平和な動画”なんて書いていただいたりして、不思議な感じですね。

この年になってユニットを組むとは人生って面白いなって…

 ――一見、こわもてのおじさん2人が、「赤いスイートピー」や「見上げてごらん夜の星を」「卒業写真」を優しい声で楽しそうに歌っているのは思わず引き込まれます。ハイトーンのユニゾンやハモリも気持ちいいです。

新沢 僕は木山さんの美声の邪魔をしないように気をつけていますね。僕自身、木山さんの声の“癒やし成分”を間近で聴けて幸せを感じながら歌っています。

木山 アルバムでは、ソロでは歌ってこなかった「田園」とか「あ~よかった」など、アップテンポな曲も歌いましたが、新たな歌の世界が広がった感じでしたね。「待つわ」とか女性の歌は、男性の声っぽくならないように、中性的に歌うよう心がけていました。

新沢 “ヤカラ感”が出ないようにね。

木山 僕も黙っているとコワイなんて言われたこともありましたからね(笑い)。

 ――オンラインライブ中に募集したキャッチコピーでは「令和のライト兄弟」なんてのもあったそうで。

木山 うまいこと言うな~と思いましたよ。

新沢 でも、この年(58歳)になって、こうして新たにユニットを組むことになるなんて、人生って本当に面白いなって思いますよ。2人合わせて111歳ですからね。「脳トレ」にもなるし。

木山 僕も「どんなことがあっても強く生きてれば大丈夫だよ」と息子たちには話してきましたけど、コロナ禍で音楽活動がうまくいかない中、こんなことって本当にあるんだな、と。今回のアルバムはなかなかチャレンジャーだなと思いますけど(笑い)、とてもいい内容だと思うので、ぜひ聴いていただきたいですね。 

(聞き手=平川隆一/日刊ゲンダイ

▽木山裕策(きやま・ゆうさく=53歳) 2005年、甲状腺がんを克服したことを機に、長年の夢だった歌手に挑戦することを決意。会社員を続けながら、2008年「home」でメジャーデビュー。同年、「NHK紅白歌合戦」に初出場。4人の息子と妻の6人家族。

▽新沢としひこ(しんざわ・としひこ=58歳)シンガー・ソングライター。こどもの歌研究所所長。日本童謡協会理事。元保育士。子どもの歌から大人向けのポップスまで、幅広く作品を作り続ける。代表作に「世界中のこどもたちが」「ともだちになるために」「にじ」などがある。

「箸やすめ~青春・卒業・恋 シャイニー&ハーモニー」
「赤いスイートピー」から、「待つわ」「卒業写真」「田園」まで、昭和・平成の名曲をしっとり、時にパワフルに歌い上げる。(キングレコードから発売中)


最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「ブラタモリ」抜擢の桑子真帆アナ “金髪チャラ系”の大学時代

  2. 2

    巨人に漂う不穏な空気…杉内投手チーフコーチの「苦言連発」「選手吊るし上げ」が波紋広げる

  3. 3

    大の里、豊昇龍の両横綱も戦々恐々…「新怪物」加入で躍進止まらぬ伊勢ケ浜部屋の巨大戦力

  4. 4

    82歳で死去の橋幸夫さんが日刊ゲンダイに語っていた「佐川急便事件」と「統一教会」のバッシング報道

  5. 5

    星野監督は中村武志さんを張り倒した直後、3ランを打った隣の俺にも鉄拳制裁…メチャクチャ痛かった

  1. 6

    御三家の生き残り舟木一夫の“傷だらけの人生”と、兄貴分だった故・橋幸夫さんも太鼓判のサバイバル術

  2. 7

    小祝さくらは「加齢の影響」漏らしていた…ツアー6週連続欠場の深刻度

  3. 8

    (1)身内すらも“監視し欺く”情報統制…機密流出犯には厳罰、まるで落合博満監督のよう

  4. 9

    元幕内照強の“しょっぱい犯罪”に角界も呆れた…トラブル多数現役時代の「ヤンチャ」な素顔

  5. 10

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋