追悼・喜多條忠さん フォークの名曲「神田川」誕生秘話

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 そして、これはよく知られているエピソードだが、こうせつさんと別れて帰宅途中のこと。

<ある橋を渡る時に「神田川」のプレートを見つけたんです。その瞬間、学生時代の甘酸っぱい思い出がよみがえった。それをもとに思いついたフレーズを織り込み、チラシの裏に書いて、電話でこうせつに伝えました>

 今夏、こうせつさんにインタビューする機会があったが、「神田川」誕生をこう語った。

「喜多條さんの詞がなかなか来なくて、来なかったら、うちのメンバーで書くか、(吉田)拓郎か(井上)陽水に頼もうか。そうしたらギリギリに電話が鳴って『できたぞ』と。僕は紙にすぐに『貴方はもう忘れたかしら』と書きました。『赤い手拭い マフラーにして』……初めは変な詞だなと思いましたよ。でも、書き終わった頃に、フワッとメロディーが浮かんできて。それを聴いた喜多條さんはビックリしていました」

 こうして名曲は誕生した。

(文・峯田淳/日刊ゲンダイ

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