追悼・喜多條忠さん フォークの名曲「神田川」誕生秘話

公開日: 更新日:

 そして、これはよく知られているエピソードだが、こうせつさんと別れて帰宅途中のこと。

<ある橋を渡る時に「神田川」のプレートを見つけたんです。その瞬間、学生時代の甘酸っぱい思い出がよみがえった。それをもとに思いついたフレーズを織り込み、チラシの裏に書いて、電話でこうせつに伝えました>

 今夏、こうせつさんにインタビューする機会があったが、「神田川」誕生をこう語った。

「喜多條さんの詞がなかなか来なくて、来なかったら、うちのメンバーで書くか、(吉田)拓郎か(井上)陽水に頼もうか。そうしたらギリギリに電話が鳴って『できたぞ』と。僕は紙にすぐに『貴方はもう忘れたかしら』と書きました。『赤い手拭い マフラーにして』……初めは変な詞だなと思いましたよ。でも、書き終わった頃に、フワッとメロディーが浮かんできて。それを聴いた喜多條さんはビックリしていました」

 こうして名曲は誕生した。

(文・峯田淳/日刊ゲンダイ

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    名球会入り条件「200勝投手」は絶滅危機…巨人・田中将大でもプロ19年で四苦八苦

  2. 2

    永野芽郁に貼られた「悪女」のレッテル…共演者キラー超えて、今後は“共演NG”続出不可避

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    07年日本S、落合監督とオレが完全試合継続中の山井を八回で降板させた本当の理由(上)

  5. 5

    巨人キャベッジが“舐めプ”から一転…阿部監督ブチギレで襟を正した本当の理由

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    巨人・田中将大が好投しても勝てないワケ…“天敵”がズバリ指摘「全然悪くない。ただ…」

  3. 8

    高市早苗氏が必死のイメチェン!「裏金議員隠し」と「ほんわかメーク」で打倒進次郎氏にメラメラ

  4. 9

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  5. 10

    三角関係報道で蘇った坂口健太郎の"超マメ男"ぶり 永野芽郁を虜…高畑充希の誕生日に手渡した大きな花束