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吉田隆記者、ジャーナリスト

1984年に写真週刊誌「FRIDAY」の創刊準備メンバーとして専属記者契約を結ぶ。87年の大韓航空機爆破事件では、犯人の金賢姫たちが隠れていたブダペストのアジトを特定、世界的に話題となる。初代「張り込み班チーフ」として、みのもんたや落合博満の不倫現場、市川染五郎(現・松本幸四郎)や石原慎太郎の隠し子、小渕恵三首相のドコモ株疑惑などジャンルを問わずスクープ記者として活躍。

<176>遺言書の裁判では切り札にならないが、筆跡鑑定は重要

公開日: 更新日:

 遺言書の裁判では、筆跡鑑定がそのまま判決に直結するというわけではない。当然、状況証拠も重要になるが、鑑定結果を裁判所に提出できなければ不利になるのは間違いない。

 それでも筆跡鑑定が切り札にならないのは、日本では「筆跡鑑定士」という国家資格がないことが大きい。極端に言えば、誰でも「自分は筆跡鑑定士です」と看板を上げることが可能なのだ。だから依頼者は、自分に都合の良い判定をしてくれる鑑定士に頼むのだが、あまりにも非科学的な鑑定で負ければ、そのような鑑定士は淘汰されることになる。

■筆跡学の権威がひっくり返した一澤帆布の相続問題

 遺言書を巡る係争として有名なのが、2009年に最高裁まで争われた「一澤帆布事件」であろう。おしゃれなカバンメーカーとして人気だった「一澤帆布」(京都市)で先代が亡くなり、彼と苦労を共にして会社の発展に尽くしていた三男が所有する遺言書のほかに、会社運営には全くタッチしていなかった元銀行員の長男が、三男のものよりも後に書かれた遺言書を持っているとして、裁判で争うことになったのだ。

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