神々しかった高橋惠子の美しさは、同年代のトレンディー女優とは別格だった
「過ぎし日のセレナーデ」(1989年/フジテレビ系)
昭和が終わり、4月には消費税が導入された1989年。近所の小さな個人商店で3%が上乗せされるたびに「納入するほどの売り上げないだろ」と苛立っていた秋、そのドラマが始まる。
上司にお供した銀座で、和服の美女が水割りを作りながら僕に言った。
「あれだけはビデオに録ってるの。田村正和と古谷一行の『過ぎし日のセレナーデ』。マサカズ様がすてきすぎて」
前年、ダブル浅野の「抱きしめたい!」でトレンディードラマ時代を予感させたフジテレビの“木曜劇場”が、89年秋から放送したのは、全然トレンディーじゃなかった。
ざっくり言うと、「財閥の腹違いの兄弟が運転手の娘を巡って繰り広げる半世紀の確執を、2クールで描いた恋愛大河ドラマ」。で、その異母兄弟がマサカズ様とイッコー様だった。
既に世を去ってしまった田村さんと古谷さんが46歳当時。“男の色気満開”の2人の間で揺れたのは、当時34歳の高橋恵子。彼女が演じた“志津子”は今なら炎上しそうなキャラだけど、その神々しいまでの美しさは、同年代のトレンディー女優とは別格だった(関根恵子時代を知る個人の感想です)。


















