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二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

歌舞伎の“伝道者”海老蔵はどうなる? 古いしきたり打ち破るも客の入りは芳しくなく…

公開日: 更新日:

 先日も自然環境をテーマにしたトークショーに出席。「地球環境を守る責任がある」と熱弁をふるう姿からは、身辺のゴタゴタなどはみじんも感じさせなかった。

「スキャンダルに動じない姿勢は歌舞伎界の伝統。謝るべきものは謝るが、後は逃げも隠れもせず反論もせず。堂々と構えている」(歌舞伎関係者)

 同じ芸能界でも歌舞伎界は特別な世界。伝統ある舞台であり、終われば祇園など各座敷で「芸の肥やし」と粋に遊ぶ。取材陣の入れる余地のない聖地だった。

 そんな古いしきたりを打ち破ったのが海老蔵だった。遊び方もしかり。歌舞伎にこだわらずテレビや映画に出演。2003年の大河「武蔵」にも主演。歌舞伎役者の神髄を見せ、歌舞伎を身近なものにする先駆者でもあった。大河で共演した米倉涼子との熱愛もあったが、それも海老蔵の魅力だった。

 恋愛も仕事には一切影響なし。「海老蔵見たさ」に若い人も歌舞伎観劇に訪れた。海老蔵に刺激を受け、中村獅童片岡愛之助らもテレビに進出。若者に歌舞伎の魅力を伝える伝道者の役割を果たした。「将来の歌舞伎界も安泰」と思われていたが、肝心な舞台は依然として敷居は高く、旧態依然のままだ。

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