M-1王者・錦鯉の半生を「ZIP!」が異例の映像化 “中堅芸人ドラマ”は新潮流になるか

公開日: 更新日:

錦鯉のふたりは特に物語があるからだとは思います。くすぶり続けて50歳近くなって、頭のはげ上がった歯のないオジサンがM-1でついに優勝した。優勝の瞬間、本人たちも号泣していましたが、審査員のナイツ塙さんも、サンドウィッチマンの富澤さんももらい泣きしていました。M-1は、もともと単なる賞レースではなく、芸人の人生を感じさせる、お笑いに“感動の文脈”を取り入れた企画だったんです」

 今後、この手の“芸人ドラマ”は増えていくのか。

「確かに今までは、たけしさんや志村さんなどのドラマが代表的でしたが、今後は、ダウンタウンさんやさんまさん、タモリさんなど、他の大御所芸人のドラマがあったら見てみたいですね。ただ、本人たちが希望しない可能性はありますが……。そうした大御所芸人のエピソードをなんとなく知っている人は多いと思いますが、それをドラマとしてきちんと追体験したい人は多いと思います。また戦前や昭和の大物芸人は、文化史的にすでに“歴史上の偉人”ですから、いつ朝ドラや大河ドラマになったっておかしくない。さらに今回の錦鯉のドラマが成功したら、中堅の芸人でも、物語性のある人ならクローズアップされてドラマ化される流れが出てくる可能性はありますね」(ラリー遠田氏)

 確かに、破天荒だったり、逆に錦鯉のように一夜にしてシンデレラボーイになったり、波乱に富んだ人生を送る芸人は少なくない。“芸人ドラマ”は新たなトレンドになりそうだ。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    3Aでもボロボロ…藤浪晋太郎の活路を開くのは阪神復帰か? 日本ハム、オリックス移籍か

    3Aでもボロボロ…藤浪晋太郎の活路を開くのは阪神復帰か? 日本ハム、オリックス移籍か

  2. 2
    本来は「9月左翼構想」だが…大谷が打てば打つほど手術明けの外野守備は前倒しの気配

    本来は「9月左翼構想」だが…大谷が打てば打つほど手術明けの外野守備は前倒しの気配

  3. 3
    訪日客狙い“奥日光2泊3日400万円ツアー”のアテが外れた理由

    訪日客狙い“奥日光2泊3日400万円ツアー”のアテが外れた理由

  4. 4
    「いまだに、ああいうスタンスは何なのだろうと…」当時の山田GMが首をひねった図太い神経

    「いまだに、ああいうスタンスは何なのだろうと…」当時の山田GMが首をひねった図太い神経

  5. 5
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  1. 6
    真美子夫人も共同オーナーに? 大谷「25億円別荘購入」の次は女子プロバスケチーム買収か

    真美子夫人も共同オーナーに? 大谷「25億円別荘購入」の次は女子プロバスケチーム買収か

  2. 7
    大谷「DH独占」打ちまくり、週間MVPも…他の野手を休ませられないロバーツ監督のジレンマ

    大谷「DH独占」打ちまくり、週間MVPも…他の野手を休ませられないロバーツ監督のジレンマ

  3. 8
    3人兄妹の末っ子だから年上と遊ぶ機会が多く、彼らと遊ぶだけの体力もあった

    3人兄妹の末っ子だから年上と遊ぶ機会が多く、彼らと遊ぶだけの体力もあった

  4. 9
    東山紀之社長の鉄面皮「SMILE-UP.」の体質は旧態依然…進まぬ被害者補償に批判と失望

    東山紀之社長の鉄面皮「SMILE-UP.」の体質は旧態依然…進まぬ被害者補償に批判と失望

  5. 10
    当時日本ハムGMだった山田正雄氏が「この性格はプロでやる上でプラスになる」と確信した決定的瞬間

    当時日本ハムGMだった山田正雄氏が「この性格はプロでやる上でプラスになる」と確信した決定的瞬間