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北島純映画評論家

映画評論家。社会構想大学院大学教授。東京大学法学部卒業、九州大学大学院法務学府修了。駐日デンマーク大使館上席戦略担当官を経て、経済社会システム総合研究所(IESS)客員研究主幹を兼務。政治映画、北欧映画に詳しい。

韓国発リアリティー番組「脱出おひとり島」世界的大ヒットの理由 SNS時代ならではの追求ぶり

公開日: 更新日:

 そこに集められたパートナーのいない男女はスマホを取り上げられ、1週間前後の共同生活を過ごす。地獄島では「年齢と職業」を明かすことは許されない。テントで寝て自炊する毎日だが、食材と調理器具は番組側が用意するなど、往年の傑作「サバイバー」ほど過酷な生活ではなく、グランピングといったところ。出演者はいつもキレイに身だしなみを整えている(ちなみに「サバイバー」は信じがたいことにシーズン43を数え、今なおCBSで放送続行中)。

 定期的に開催されるシルム(韓国相撲)などのゲームで勝利すると、カフェ・アメリカーノ(湯で薄めたエスプレッソ)などのご褒美が与えられたり、気になる相手を指名して2人で地獄島を脱出し、「天国」と呼ばれる高級リゾート(ロケ地は仁川国際空港すぐそばの統合型IR施設パラダイスシティー)でぜいたくな一夜を過ごすことができたりするのだ。

 その「天国」では年齢と職業を明かすことが許される。外科医やCEO、UDT(海軍特殊部隊)の元職業軍人、ソウル大学ピアノ科学生やハーバード大学医学生といった出演者のハイスペックな素性が明らかにされるたびに、番組進行役の芸能人が無邪気に嬌声を上げる。

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