元日劇ミュージックホールのトップダンサー吉元れい花さんは刺繍作家に 2年前には岡本太郎賞を受賞

公開日: 更新日:

「細かい手仕事は苦手だったのにバロンさんを手伝っているうちに…」

子どもの頃から細かい手仕事が苦手で、それがバロンさんとの結婚をきっかけに漫画の生原稿にトーンを貼る手伝いをしていたら、とても楽しくて。『私、こういう作業に向いてるかも』と気づいたんです。指定された範囲をトーンで地道に埋めていく……。トーンによって陰影が生まれる。今思えば、糸でイメージを描き出す刺繍につながる感覚がそこにはありました。ある時、『そうだ刺繍だ!』と天の啓示みたいに思い立って、まずは高名な刺繍家・植木良枝先生のもとで10年間勉強し、師範の免状を取りました。今は『麗花刺繍』を創始して、多様なひらめきを刺繍で表現する『楽繍会』を主宰しています」

 岡本太郎賞に応募のきっかけは?

「2017年に病に倒れ入院したのですが、まだ寝たきりだった頃、岡本太郎さんの顔が突然頭に浮かび、『いのち』という言葉が頭の中にあふれたんです。ハッと起きたら目の前に『太陽の塔』がそびえ立っていて……。それまで岡本太郎さんのことを気に留めたことはありませんでした。生と死の境目でとても不思議な体験でした」

 入院生活は長期に及んだものの、退院後は日常生活に戻ることができた。

「退院した日から刺繍を再開しましたが、病室での体験が気がかりで……。調べたら私も岡本太郎賞に応募できることが分かり、3回目のチャレンジで大賞。夢のようでしたが、今に至るまで、まさに病室での出来事通り、命と向き合う日々でした。岡本太郎さんの言葉や作品を通して、私自身も過去の出会いや経験の全てが創作の原動力になっているのだと気づかされました。ダンスも刺繍も、私の中では表現として一貫しています。後で知ったことですが、岡本太郎さんは私が生まれた年にNMHの衣装や舞台美術を手掛けられたそうです」

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    周囲にバカにされても…アンガールズ山根が無理にテレビに出たがらない理由

  2. 2

    田中圭“まさかの二股"永野芽郁の裏切りにショック?…「第2の東出昌大」で払う不倫のツケ

  3. 3

    中森明菜が16年ぶりライブ復活! “昭和最高の歌姫”がSNSに飛び交う「別人説」を一蹴する日

  4. 4

    永野芽郁「二股不倫」報道で…《江頭で泣いてたとか怖すぎ》の声噴出 以前紹介された趣味はハーレーなどワイルド系

  5. 5

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  1. 6

    永野芽郁“二股肉食不倫”の代償は20億円…田中圭を転がすオヤジキラーぶりにスポンサーの反応は?

  2. 7

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  3. 8

    田中圭が『悪者』で永野芽郁“二股不倫”騒動はおしまいか? 家族を裏切った重い代償

  4. 9

    永野芽郁「二股不倫報道」の波紋…ベッキー&唐田えりかと同じ道をたどってしまうのか?

  5. 10

    のんが“改名騒動”以来11年ぶり民放ドラマ出演の背景…因縁の前事務所俳優とは共演NG懸念も

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  2. 2

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か

  5. 5

    周囲にバカにされても…アンガールズ山根が無理にテレビに出たがらない理由

  1. 6

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  2. 7

    三山凌輝に「1億円結婚詐欺」疑惑…SKY-HIの対応は? お手本は「純烈」メンバーの不祥事案件

  3. 8

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  4. 9

    佐藤健と「私の夫と結婚して」W主演で小芝風花を心配するSNS…永野芽郁のW不倫騒動で“共演者キラー”ぶり再注目

  5. 10

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意