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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。最新著「王者の挑戦『少年ジャンプ+』の10年戦記」(集英社)、伝説のテレビ演出家・菅原正豊氏が初めて明かした番組制作の裏側と哲学をまとめた著者構成の「『深夜』の美学」(大和書房)が、それぞれ絶賛発売中!

実はクレーマー気質 ルールを与えればオードリー春日は頑固なほどに全うする

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 そう、春日は意外なところで頑固だったりするのだ。意外といえば、“クレーマー”気質があるのもそうだろう。その普段の言動から「春日は絶対に“クレーマーじじい”になると思う」(テレビ東京系「あちこちオードリー」2023年3月29日)と若林は言う。タクシーのクレームカードを日本で一番取っていると笑う。それを受けて春日は、ジムでルール違反している人を見かけ、投書したことがあると明かした。

 また以前も、露天風呂に入っていたとき、大学生の集団が入ってきて酒を飲んで騒いでいたから、すぐに部屋に戻りフロントに電話したと話していた(ニッポン放送「オードリーのオールナイトニッポン」15年9月19日)。抗議は直接せずに管理者を通すことを徹底しているのも面白い。そんな春日を若林は「ルールが好きな男」(「あちこちオードリー」=前出)と表現する。「だから台本からそれたフリが来るとムカつく」(同前)というのだ。

 逆にいえば、ルールがあれば、春日は頑固なほどまっとうするということだ。だから、ゴール=ルールを設定されたときにめっぽう強い。スポーツ系企画では何度となく結果を出し、耐久系企画でも常人離れした記録を出している。思えば「春日」というキャラも言ってみれば、若林が春日に与えた“ルール”だ。

 アメフトのキャッチボールをしながら、互いの良いところを言い合う企画で最後に春日は若林にこう言った。

「春日をここまで連れてきてくれた」(日本テレビ系「ヒルナンデス!」23年6月28日)

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