7月の歌舞伎座 市川團十郎が座頭の昼の部は「新歌舞伎十八番」4演目という前例のないプログラム

公開日: 更新日:

 後半は幸四郎と坂東新悟が鬼平とおまさ。前半の若い2人のイメージが強く残っているので、違和感があった。團十郎と松本白鸚が前半に特別出演的に出て、それぞれ、存在感を示す。

 夜の部最後は染五郎と市川團子の『蝶の道行』。美しくも儚い、幻想的な舞踊劇で、観客を別世界へといざなって、幕。

 隣の新橋演舞場では、尾上松也主演・演出の、ゲームが原作の『刀剣乱舞』。その第2弾は「東鑑雪魔縁」と題し、鎌倉三代将軍源実朝が公暁に暗殺される事件が舞台となる。日本刀を男性に擬人化した「刀剣男士」が、歴史改変を企む組織と戦うという設定さえ理解すれば、普通の歴史劇として楽しめる。

 主要な役者は刀剣男士と、実在の歴史上の人物との二役。若い役者が大半で、歌舞伎座の歌舞伎とは違う世界がある。

 実朝暗殺事件が史実通りに展開するのか、改変されるのか、先が読めない。この史実パートは新歌舞伎のようで見応えがある。史実通りであれば、2人の青年が死ぬわけで、できれば歴史を改変してほしいと思わせてしまう。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  2. 2

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  3. 3

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  4. 4

    片山さつき財務相の居直り開催を逆手に…高市首相「大臣規範」見直しで“パーティー解禁”の支離滅裂

  5. 5

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  1. 6

    小林薫&玉置浩二による唯一無二のハーモニー

  2. 7

    森田望智は苦節15年の苦労人 “ワキ毛の女王”経てブレーク…アラサーで「朝ドラ女優」抜擢のワケ

  3. 8

    臨時国会きょう閉会…維新「改革のセンターピン」定数削減頓挫、連立の“絶対条件”総崩れで手柄ゼロ

  4. 9

    阪神・佐藤輝明をドジャースが「囲い込み」か…山本由伸や朗希と関係深い広告代理店の影も見え隠れ

  5. 10

    阪神・才木浩人が今オフメジャー行きに球団「NO」で…佐藤輝明の来オフ米挑戦に大きな暗雲