著者のコラム一覧
永尾光一一般社団法人日本精索静脈瘤協会代表理事、医療法人社団マイクロ会理事長、 銀座リプロ外科院長、東邦大学名誉教授

1960年生まれ。埼玉県出身。昭和大学で形成外科学を8年間専攻後、東邦大学で泌尿器科学を専攻。東邦大医学部泌尿器科学講座教授、医学博士・泌尿器科専門医、男性不妊治療・精索静脈瘤手術の第一人者。 一般社団法人日本精索静脈瘤協会医療法人社団マイクロ会理事長。

AGA治療薬が精子に影響する? 妊活中の男性が知っておくべきこと

公開日: 更新日:

 妊活中のカップルにとって、生活習慣の見直しや健康管理は欠かせない要素である。そのなかで、男性の薄毛治療──いわゆるAGA(男性型脱毛症)治療が妊活に影響を及ぼす可能性については、あまり知られていない。AGA治療薬が精子の質や妊娠への可能性にどのような影響を与えるのか。今回は、妊活中の男性が安全に治療を継続するために留意すべき点について解説する。

  ◇  ◇  ◇

 AGAの治療でよく用いられるのが、フィナステリド(商品名プロペシア)やデュタステリド(商品名ザガーロ)といった内服薬である。これらは、男性ホルモンの一種であるDHT(ジヒドロテストステロン)の生成を抑える作用を持ち、抜け毛の進行を防ぐのに役立つ。

 しかしこのDHTは髪だけでなく、精子の形成や性機能の維持にも深く関与するホルモンである。したがって、DHTの働きを抑えることで、精子の質や数に影響が出る可能性があるとされている。フィナステリドは服用中の男性の精液中に微量ながら成分が含まれることがあるという報告もある。とくに妊娠中の女性がこの成分に触れると、胎児(特に男児)の発育に影響を及ぼす可能性が指摘されており、妊活中のカップルにとっても注意が必要だ。

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