Xで話題「体調が悪いのは気圧のせい」それってホント? 内科医が解説する「気象病」のメカニズム
体調が悪いと「気圧のせい」と言いがちだが、季節の変わり目のせいか、Xでも「気圧のせい」というワードが話題になっている。
《日曜日ごろから胃痛と吐き気が酷くなっててたぶん低気圧のせいだと思う》
《気圧と雨のせいで、あたまカチ割れそう〜》
このように、多くの人が気圧の変化と体調不良を関連付けているが、本当に気圧のせいで体調が悪くなるのだろうか。そのメカニズムはどうなっているのか。そのだ内科 糖尿病・甲状腺クリニックの工藤孝文医師に聞いた。
「気圧の変化と体調不良には確実に因果関係があります。これは『気象病』と呼ばれ、気圧、温度、湿度などの変動によって起こる不調の総称です」
では、なぜ気圧の変化で体調が悪くなるのか。
「耳の中にある内耳が気圧の変化を敏感に感知し、それが脳に伝わることで自律神経の乱れを引き起こすと考えられています。内耳には気圧を感知する機能が存在し、気圧の変化を感知すると前庭神経が過剰に興奮。その結果、交感神経が優位になりすぎるとめまいや片頭痛、関節痛が悪化し、副交感神経が優位になりすぎると眠気やだるさ、うつ症状が生じやすくなります」