「パズルと天気」伊坂幸太郎著
「パズルと天気」伊坂幸太郎著
あるアプリのプロフィル欄に「解けない謎があります」と書くと、マッチングアプリ上で解決してくれる女性がいると知人に教えられた。秀磨は、その女性・財音杏に連絡を取った。母の再婚をきっかけにマッチングアプリに登録、知り合った朝田寧々に、2回続けてデートをキャンセルされたからだ。
ある日、会社の帰りに見知らぬ女性に呼び止められた。女性は、秀磨に朝田寧々と付き合っているかと尋ね、自分の兄が半年前まで寧々と交際していたと言う。この話を聞いた杏は秀磨に言った。「いつお母さんが登場してくるの?」(「パズル」)
奇妙な出会いを描く5編の短編小説。 (PHP研究所 1760円)