「日本の『食』が危ない!」中村桂子著
「日本の『食』が危ない!」中村桂子著
気候変動や世界各地で進む分断や戦争、さらに物価の高騰や経済格差の拡大など、世の中、誰もが「なんだかおかしい」と思うことばかり。さらにこうしたさまざまな要因から、私たちは今、「食」の危機に直面していると著者は指摘する。
日本は食料の多くを輸入に頼っており、この先、世界情勢や各国の国内事情によっては輸入が滞る事態にもなりかねない。スーパーに行けば食べ物が簡単に手に入るという安易な考えは捨て、安心して食べられるものが安定供給できる社会をどのようにつくるか、一人一人が自分のこととして考えなければならない時がきている。
持続可能な食と農の実現を考えることこそが、みなが笑顔で、安心して暮らせる社会の実現につながると説く科学者による提言書。 (幻冬舎 1034円)