【しらうお】体内の過剰な水分を排出して関節炎を改善
膝や肘が腫れて痛む……。動くのがおっくうになる関節炎。関節炎とは関節に痛みや腫れ、熱感や赤みが現れた状態をいいます。加えて、曲げ伸ばしが困難になる場合もあります。
シニアの場合、原因の多くは加齢による軟骨の変性が挙げられます。年を重ねるごとに軟骨は弾力性がなくなり、すり減っていきます。そのため関節の動きが悪くなり、骨と骨がぶるつかることによって炎症が起きるのです。また、過度な運動や体重の増加も関節炎を引き起こすことがあります。
関節炎き起こす代表的な疾患としては、関節リウマチや痛風が挙げられます。そのほか、関節痛や痛風の既往がなく、関節が急に腫れて痛みが現れる「偽痛風」や、細菌が傷などから関節内部に侵入する「化膿性関節炎」などによるケースもあります。
関節炎は、立つ、座る、歩くといった基本的な動作に大きく影響します。運動機能の低下はシニアにとって大きな問題。診察を受けて原因を解明するとともに、食養生からも改善を図りましょう。
中医学において、関節炎は体内に過剰な水分がたまり、その巡りが悪くなっている「水滞」と呼ばれる状態で引き起こされやすいと考えます。滞った水分が関節に溜まることによって腫れたり、痛みが生じるのです。とくに湿度が高くなる梅雨から夏にかけては、体内にも湿気が入り込んで症状が現れやすく、悪化しがち。まさにこの時期、注意が必要です。