著者のコラム一覧
増田俊也小説家

1965年、愛知県生まれ。小説家。北海道大学中退。中日新聞社時代の2006年「シャトゥーン ヒグマの森」でこのミステリーがすごい!大賞優秀賞を受賞してデビュー。12年「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」で大宅壮一賞と新潮ドキュメント賞をダブル受賞。3月に上梓した「警察官の心臓」(講談社)が発売中。現在、拓殖大学客員教授。

「時代に挑んだ男」加納典明(37)今ふと思った。乗馬中の大ケガで帰京したのは、馬たちがわざと…

公開日: 更新日:

増田「そしたら畑さんが家を建てて待ってたと(笑)。僕はこのエピソードが大好きでして。畑さんと典明さん、両方の性格というか在り方というか、それがよくわかります」

加納「いやいや。さすがに家が建っていたのは俺でも驚いたよ(笑)。豪快なのは畑さんで、俺は普通だって」

増田「家族連れて移住しちゃうのだってメチャクチャですよ(笑)。普通じゃない。豪快な2人の豪快なエピソードです」

加納「ハッハハハハ」

増田「でも、この移住は東京での忙しい生活に疲れ果てていた典明さんには、まさに渡りに船でもありました」

加納「うん。もう疲れきっていてね。ちょうどそのときに声をかけてもらえた。畑さんのことだから俺の精神状態が見えていたのかもしれない」

増田「そういうこともありえますね」

加納「自分で考えていた以上に疲れきっていた。あまりに忙しくて座禅のように集中して自分を鑑みる時間がなくなっていたんだ。そうすると俺は磨り減っていくんだ」

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