著者のコラム一覧
増田俊也小説家

1965年、愛知県生まれ。小説家。北海道大学中退。中日新聞社時代の2006年「シャトゥーン ヒグマの森」でこのミステリーがすごい!大賞優秀賞を受賞してデビュー。12年「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」で大宅壮一賞と新潮ドキュメント賞をダブル受賞。3月に上梓した「警察官の心臓」(講談社)が発売中。現在、拓殖大学客員教授。

加納典明(37)今ふと思った。乗馬中の大ケガで帰京したのは、馬たちがわざと…

公開日: 更新日:

数日前から愛馬に異変を感じていた

加納「4年間だったと思う。馬を4頭くらい飼ったりしてね。世話をしたり乗ったり、あちこち駆け回ったり。3人の子供たちも成長期にあそこで過ごせたことはすごく良かったんじゃないかな」

増田「最終的には乗馬中の転倒で骨折して長期間の入院、その入院中にベッドで見たテレビで山口百恵を見て東京に戻ります。『この子を撮りたい』って」

加納「百恵のおかげだね」

増田「思ったんですが、典明さんはまさに天命のようにその時期その時期に運命的な出会いをしています。ニューヨークでの草間彌生さん、そして動物王国での畑正憲さん、さらに百恵さん」

加納「たしかにそうだな……。でも今ふと思ったんだよ。動物王国の馬たちが東京に帰してくれたのかなって。転倒事故を起こす数日前からどの馬に乗ってもみんなふらふらとしててね。それでその日、俺が乗っていた馬が倒れて俺が大腿骨やら何やら大きなケガをしちまった。あれはもしかしたら馬たちがわざと……」

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