Snow Manの1人勝ちに歯止めをかけるか?timeleszとSixTONES、激化する“2番手争い”の行方
1人勝ち状態が続くSnow Man
嵐の活動休止以降、長らくSTARTO ENTERTAINMENT(旧ジャニーズ事務所/以下SE社)は様々な指標でSnow Manの1人勝ち状態が続いてきた。
それに次ぐ2番手とされてきたのはSnow Manと同時デビューしたSixTONESだったが、新メンバーオーディション「timelesz project -AUDITION-」(通称タイプロ)が大ヒットしたtimelesz(旧Sexy Zone)が、一気に彼らに追いつき追い越そうとしている。
ただ、SixTONESもここにきて意地を見せ始めた。本稿では激化するSE社2番手争いに注目したい。
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勢いづくtimelesz、アーティスト路線のSixTONES
まず、CDセールスを見ていくと、Snow Manは2020年のデビュー以降、全作品で初週70万~100万枚台以上を叩き出しているのに対し、SixTONESはおよそその半分で推移している。それでもオリコン年間ランキングベスト10の常連であり、SE社2番手として食い下がってきた。
これに対し、2011年にデビューしたSexy ZoneのCDセールスは、概ね初週10万~20万枚台と事務所内でも決して高くなかった。
だが、5人の新メンバーを迎えての新生timeleszとして放った今年6月発売のアルバム「FAM」はいきなり初週61.9万枚を記録。Sexy ZoneおよびSixTONESの全てのアルバムの初週売上を飛び越えた。
また、新制timeleszとして初のCDシングル「Steal The Show / レシピ」が大型タイアップ付きで今年11月に発売を控えている。
ライブ動員については、昨年5大ドームツアー、今年上半期に初のスタジアムライブを成功させたSnow Manにやや遅れをとりつつも、SixTONESも昨年4大ドームツアー、今年上半期に5大ドームツアーを敢行した。
SixTONESはX JAPAN・YOSHIKI(59)、King Gnu・常田大希(33)、RADWIMPS・野田洋次郎(40)などから楽曲提供を受け、メンバー全員の高い歌唱力と旧ジャニとは一線を画すアーティスト路線で、ロックフェスでも観客をうならせてきた。
SixTONESのゴールデン帯冠番組への期待
timeleszはSexy Zone時代に3大ドームツアーの経験があるが、今夏は新メンバーを迎えたばかりとあってアリーナツアーを開催。ファンの熱狂度が加速する中、今年末から来年初頭にかけ東京、大阪でのドームツアーが決定した。
改名後のtimeleszは、王道アイドル路線に寄りフレッシュさに溢れている。新メンバーのパフォーマンスの成長過程が楽しめるだけでなく、タイプロでさらに評価を上げたオリジナルメンバーの佐藤勝利(28)、菊池風磨(30)、松島聡(27)との融合も物語性を感じさせる。新体制での楽曲が増えていけば、さらなる大規模ドームツアーも狙えそうだ。
バラエティでは、2023年にゴールデン帯冠番組を持ったSnow Manに一歩遅れながら、SixTONESも今年4月から初のゴールデン帯冠番組「Golden SixTONES」(日本テレビ系。以下、「GOスト」)が放送開始となった。長寿番組「行列のできる相談所」の後継番組であり、日テレからの期待値も高い大抜擢だ。
誰かを貶めることの無い平和な優しい雰囲気の中、男子校のようなわちゃわちゃ感がファンだけでなく一般視聴者の間でも好評だ。笑いのために全力を尽くすジェシー(29)や森本慎太郎(28)、俳優としてブレイクしても振り切った変顔もいとわない松村北斗(30)、彼らをまとめるバランサーの田中樹(30)など、とにかく6人のバランスが絶妙だ。
もとより「GOスト」は若年層のコア視聴率が高かったが、それに加え先月末の「24時間テレビ」(日テレ系)から続けて放送された生放送SPが世帯視聴率13.9%(関東地区/ビデオリサーチ調べ)を記録。それまで彼らの存在を知らなかった層にまで一気にリーチした。
策士・菊池風磨が率いるtimeleszの可能性
一方、新生timeleszは今年4月から深夜帯ながら初の地上波レギュラー冠番組「タイムレスマン」(フジテレビ系)が放送されている。10月からは深夜帯2本目の冠番組「timeleszファミリア」(日テレ系)が開始することも決まった。
バラエティで無類の強さを誇る菊池を中心に、自らイジられにいく原嘉孝(29)、天然おバカキャラの猪俣周杜(24)、高学歴で知性を醸し出しつつも懸命さが伝わる篠塚大輝(23)など、新メンバーのがむしゃらさがオリジナルメンバーを引っ搔き回し、新鮮な魅力を放っている。
SixTONESは、2019年に3人を増員し9人体制となったSnow Manや、今年から新メンバーを加えたtimeleszに対し、最も長く現行メンバー6人で活動してきただけに、阿吽の呼吸から生み出される笑いや団結力では一歩上を行く。
ただ、策士・菊池のもと、タイプロからの勢いを削ぐことなく高みに突き進むtimeleszも未知の可能性を秘めており、今後もSE社2番手争いは激化していきそうだ。
(こじらぶ/ライター)