著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

花粉症の鼻スプレーでコロナ予防? 450人を56日間追跡調査

公開日: 更新日:

 新型コロナウイルスに対するワクチンの普及などによって、同感染症による重症化のリスクは低下しました。一方で、いまだ同ウイルスに感染する人も多く、倦怠感や頭痛、息切れなどが持続してしまう罹患後症状(コロナ後遺症)がしばしば問題となります。

 抗ヒスタミン薬と呼ばれる薬は、花粉症や蕁麻疹などのアレルギー性疾患に用いられる典型的な治療薬です。花粉症の治療においては鼻にスプレーするタイプ(以下、点鼻薬)の抗ヒスタミン薬も市販で購入できます。近年では、アゼラスチンという抗ヒスタミン薬に抗ウイルス作用が期待できる可能性も報告されていました。そのような中、新型コロナウイルス感染症の予防に対するアゼラスチン点鼻薬の効果を検証した研究論文が、米国医師会の内科専門誌に2025年9月2日付で掲載されました。

 ドイツで行われたこの研究では、18~65歳の健常者450人が対象となりました。被験者は、アゼラスチン点鼻薬を1日3回、鼻にスプレーする群とプラセボ(偽薬)点鼻薬を1日3回、鼻にスプレーする群にランダムに割り付けられ、新型コロナウイルス感染症の発症率が比較されています。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    コメ増産から2カ月で一転、高市内閣の新農相が減産へ180度方針転換…生産者は大混乱

  2. 2

    沢口靖子「絶対零度」が月9ワースト目前の“戦犯”はフジテレビ? 二匹目のドジョウ狙うも大誤算

  3. 3

    “裸の王様”と化した三谷幸喜…フジテレビが社運を懸けたドラマが大コケ危機

  4. 4

    ソフトバンクは「一番得をした」…佐々木麟太郎の“損失見込み”を上回る好選定

  5. 5

    ヤクルトのドラフトは12球団ワースト…「余裕のなさ」ゆえに冒険せず、好素材を逃した気がする

  1. 6

    小泉“セクシー”防衛相からやっぱり「進次郎構文」が! 殺人兵器輸出が「平和国家の理念と整合」の意味不明

  2. 7

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  3. 8

    菅田将暉「もしがく」不発の元凶はフジテレビの“保守路線”…豪華キャスト&主題歌も昭和感ゼロで逆効果

  4. 9

    元TOKIO国分太一の「人権救済申し入れ」に見る日本テレビの“身勝手対応”

  5. 10

    “気分屋”渋野日向子の本音は「日本でプレーしたい」か…ギャラリーの温かさは日米で雲泥の差