著者のコラム一覧
本多正識漫才作家

1958年、大阪府生まれ。漫才作家。オール阪神・巨人の漫才台本をはじめ、テレビ、ラジオ、新喜劇などの台本を執筆。また吉本NSCの名物講師で、1万人以上の芸人志望生を指導。「素顔の岡村隆史」(ヨシモトブックス)、「笑おうね生きようね いじめられ体験乗り越えて」(小学館)などの著書がある。新著「1秒で答えをつくる力──お笑い芸人が学ぶ『切り返し』のプロになる48の技術」(ダイヤモンド社)が発売中。

放送作家・新野新さんを悼む 初めてラジオ番組に呼ばれてかけられた、ありがたい言葉

公開日: 更新日:

 先日、関西を中心に活躍した、放送作家でタレントの新野新先生が逝去されました。享年90。

 1978年から89年まで続いた深夜ラジオ「鶴瓶・新野のぬかるみの世界」(ラジオ大阪)は伝説のラジオ番組でした。リスナーは「ぬかる民」と呼ばれ、私も「ぬかる民」として、延々と続く2人の「うだ話」に魅了されたひとりでした。女子高生の「新世界に来てください」というハガキに、鶴瓶さんと新野先生が新世界を訪問。すると2人を一目見ようと5000人もの「ぬかる民」が集まり、大阪府警の機動隊が出動したという、社会現象を起こしました。

 私が漫才を量産していた90年代、初めて新野先生のラジオ番組に呼んでいただきました。誰の漫才を書いてるのかと聞かれ「阪神巨人さん、いくよくるよさん、トミーズ君を中心に吉本の方はほとんど書かせていただいてます」と答えると「みんな本多先生、本多さん言うて大事にしてくれるやろ」と笑顔で言われ、「はい、大事にしていただいてます」と答えた瞬間、「それもオモロイのんが書けるうちやで、書けんようになったら、“アンタ誰やねん?”いうぐらい、見向きもされんようになるのがこの世界やから。それは覚悟しとかなアカンで」と真剣な表情でじっと目を見つめられて言われました。

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