著者のコラム一覧
本多正識漫才作家

1958年、大阪府生まれ。漫才作家。オール阪神・巨人の漫才台本をはじめ、テレビ、ラジオ、新喜劇などの台本を執筆。また吉本NSCの名物講師で、1万人以上の芸人志望生を指導。「素顔の岡村隆史」(ヨシモトブックス)、「笑おうね生きようね いじめられ体験乗り越えて」(小学館)などの著書がある。新著「1秒で答えをつくる力──お笑い芸人が学ぶ『切り返し』のプロになる48の技術」(ダイヤモンド社)が発売中。

藤山寛美さんがNGKのオープンに白のスーツで表敬訪問で楽屋が大騒ぎに

公開日: 更新日:

 現在のNGK・なんばグランド花月が開業した1987年の11月、道頓堀の中座から、藤山寛美先生が松竹新喜劇の座員一同を引き連れてNGKまで林正之助元会長を表敬訪問されたことがありました。

 上下白のスーツに身を包んだ寛美一行がNGKの正面玄関から列をなして入っていく姿は「藤山寛美、吉本へ討ち入り!」とスポーツ紙や夕刊紙に報じられました。偶然NGKの楽屋にいた私は、姿こそ見ることはできませんでしたが、「寛美先生が来はった!」と楽屋が大騒ぎになったことを覚えています。

 当時は吉本と松竹の芸人は同じテレビに出ない、舞台に立たないという“不文律”がありました。テレビを見ても明らかでしたから、関西人にとっては常識に近い感覚です。

 60~70年代は中田ダイマル・ラケット(70年吉本へ移籍)や、かしまし娘らの人気者が松竹の角座で輝いておられました。一方、吉本でも60年代後半から笑福亭仁鶴を筆頭に、桂三枝(現6代文枝)、横山やすし・西川きよしと次々に人気者が現れ、80年代に巻き起こった「漫才ブーム」で、松竹と吉本が完全に逆転してしまったのかなと思っています。

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