著者のコラム一覧
本多正識漫才作家

1958年、大阪府生まれ。漫才作家。オール阪神・巨人の漫才台本をはじめ、テレビ、ラジオ、新喜劇などの台本を執筆。また吉本NSCの名物講師で、1万人以上の芸人志望生を指導。「素顔の岡村隆史」(ヨシモトブックス)、「笑おうね生きようね いじめられ体験乗り越えて」(小学館)などの著書がある。新著「1秒で答えをつくる力──お笑い芸人が学ぶ『切り返し』のプロになる48の技術」(ダイヤモンド社)が発売中。

元吉本興業会長・林正之助さん「伝説」の数々…なんばグランド花月では“会長警報”が

公開日: 更新日:

 林元会長には数々の「伝説」がありますが、そのひとつに「会長警報」がありました。NGK(なんばグランド花月)の4階にある会長室から客席へ視察に来るというもので、「会長が(客席へ)降りた!」と舞台袖に連絡が入るのです。

 中でも一番の被害者がトミーズでした。トミーズには「ボクシング漫才」という「鉄板ネタ」がありました。元ボクサーの雅くんが相方の健ちゃんにボクシングを教えるというもので、スーツを脱いでトランクス一枚でグローブをはめてボケ倒すネタですが「おまえらは舞台ではそれだけやっとけ」というほど会長のお気に入りネタ。ですから、しゃべくり漫才をやっていても「会長警報」が届くと舞台監督が雅くんに見えるようにファイティングポーズのサインを飛ばします。すると、どんなネタをしていても突然「ボクシングしようか?」と袖に準備してあるグローブを取ってきて、トランクス一枚になり、ボクシングネタが始まる。

 客席は唐突に始まったネタにポカーン。そうこうしているうちに会長が現れます。それも客席の後ろからではなく、中ほどにある出入り口を開けて堂々と入って来るのです。

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