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二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

「こんなドラマをあの女優で作ってみたい」という制作陣の思いが今のフジにはないように見える

公開日: 更新日:

 三谷ドラマより深刻なのが“月9”枠。今期は沢口靖子を迎え「絶対零度」シリーズの主演に据えたが、思いのほか伸びない。昨年までテレ朝系「科捜研の女」で長く主演していた沢口を刑事役で起用。明らかに新鮮味に欠けた。

 懲りないフジは来年1月期の月9に橋本環奈主演の「ヤンドク!」を放送する。元ヤンキーから猛勉強して医師になった物語だが、橋本も今春のテレ朝系「天久鷹央の推理カルテ」で医師役をやったばかり。橋本も沢口と同じように、テレ朝から役をそのまま輸入してきたかのよう。

「こんなドラマをあの女優で作ってみたいと思うのが制作陣のワクワク感。今のフジにはないように見える」(テレビ関係者)

 今回のドラマも橋本演じる主人公が医療現場も改革していくストーリーでは、中身が透けて見える。対照的にテレ朝はフジとは明らかに違う。

 1月期のドラマ「おコメの女-国税局資料調査課・雑国室-」に松嶋菜々子が主演。「おコメ」という今年のキーワードを使うのは滑稽でもあるが、松嶋は朝ドラ「あんぱん」で貴婦人のような毒母を演じ耳目を集めた。フジの法則なら、そのまま貴婦人の松嶋を生かしたドラマにするのだろうが、テレ朝では貴婦人のイメージを一掃。ショートヘアに黒ぶち眼鏡で働く女をイメージした地味なビジュアル。

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