「七ツ下がりの女たち」志川節子著

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「七ツ下がりの女たち」志川節子著

 子育てと介護を契機に、水からくりの女太夫の舞台から引退して裏方仕事をするようになったおはつは37歳。9年前にはやり病で夫を亡くし、一人娘のおちかには長唄の師匠になるように稽古をつけたものの、結局親の思いは通じず結婚を考える相手もできた。そんななか、おはつはもう一度舞台に復帰しようと決心する。

 そんなおはつの再挑戦を応援しようという男たちが連をつくり、連に入った仲間がお揃いの手ぬぐいを新調することに。その手ぬぐいの図案を任されたのが、藍染めに使う型紙職人として母子ふたりで腕に技術をつけて生きてきたおもん41歳だった。手ぬぐいの図案を契機に出会ったふたりは、互いの人生に共通点を見いだし、急速に親しくなる。しかしおはつには、おもんに言い出せないことがあった……。

 もう若くはない、人生の七ツ下がり(午後4時過ぎ)に入ったと自覚した女ふたりの生き方と友情を描いた時代小説。ふたりの生き方に時に魅了され、翻弄され、応援する男たちの姿も生き生きと描かれている。人生経験を経たからこそにじみ出る、人と人の情の厚さの物語が胸を打つ。

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