「非水のみかた」杉浦非水著
「非水のみかた」杉浦非水著
著者の非水は、明治から昭和初期にかけて活躍した日本のグラフィックデザイナー第1号といわれる人物。氏が生前につづり雑誌に掲載された自伝に、その作品を添えて構成したビジュアルブックだ。
明治9(1876)年、愛媛県松山市に生まれた氏の本名は朝武という。俳聖・正岡子規を生んだ松山は、俳句が盛んで、非水という雅号は、氏が中学時代から名乗っていた翡翠郎という俳号を図案意識から単純化して、つけたものだと本人は述懐している。
非水という字のシンメトリックで図案的な均整を構成しているところも気に入ったようだ。
氏が3歳のとき、父親は一旗揚げようと妻子を残し上京。しかし、父はいつまでも戻らず、しびれを切らした母方の祖父が朝武を杉浦家の養嗣子とした。母はその後再婚するが、間もなく病死。朝武は剣士だった祖父のもとで育てられたという。

















