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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。最新著「王者の挑戦『少年ジャンプ+』の10年戦記」(集英社)、伝説のテレビ演出家・菅原正豊氏が初めて明かした番組制作の裏側と哲学をまとめた著者構成の「『深夜』の美学」(大和書房)が、それぞれ絶賛発売中!

ドンデコルテ渡辺銀次は闇の中で中華鍋を振り続け舞台にも立ち続けた

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 渡辺がチャーハン作りに没頭したのは2018年。TBS系「キングオブコント」の準決勝に、同居していた相席スタート・山添や大自然・しんちゃん、同期のネルソンズらが揃って進出した時期だった。一方の渡辺はコンビを解散、ピン芸人として、くすぶっていた。M-1でも「私はこんな自分と向き合うのが怖いんです」とネタにしていたが、彼はそこでチャーハンに向き合ったのだ。

 ちょうどその頃、時事ネタライブ「news38」で5期後輩の小橋共作とお試しでコンビを結成。それがのちに「ドンデコルテ」となった。最初は嫌だった。以前も後輩と組んでダメだったからだ。けれど、とっくに「人生の夢が破れまくって」いた。憧れた芸人のようにはなれなかった。それでも、続けてこれたのは、劇場では小さくても達成感を得られていたからだ。「お笑いをやめたところで、どっちにしろ夢も希望もないんで、じゃ楽しい方が良いか」と(マイナビ「マイナビニュース」26年1月21日)。

 渡辺は「苦しい状態から抜け出すためには、どんなマインドが必要か」と聞かれて、こう答えている。

「ポジティブなものを探したら無理です。ネガティブな理由で続けて下さい。その方が継続できます」「光はすぐに陰るんです」(同前)

 闇の中で中華鍋を振り続けたのと同じように、舞台に立ち続けたからこそ、やがて大きな「変化」が訪れたのだ。

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