ようやく著作権法の改正案…これまで歌手の取り分がゼロ円だったのはなぜ?
政府が著作権法の改正案を国会に提出する方向で調整に入ったと報じられました。カフェやレストランなど、私たちが昼休みに立ち寄るあの店で流れているBGMの使用料を、これからは歌手や演奏家なども受け取れるようにするという内容です。
いま商業施設でCDや配信音源をBGMとして流すと、店側がJASRACに使用料を払っています。料金は店舗面積などで区分されていて、例えば500平方メートル以下のお店なら年間約6000円です。ところがその使用料は、作詞家や作曲家といった「著作権者」にしか分配されません。歌った歌手にもギターを弾いた演奏家にも、1円も渡らない仕組みなのです。
なぜこのような仕組みになっているのでしょうか。著作権法は、作詞家や作曲家のような「創った人」と、歌手や演奏家のような「伝えた人」を分けて扱っています。前者の権利が著作権、後者の権利が著作隣接権です。簡単に言えば、現行法の演奏権(第22条)は著作者(著作権者)の権利として認められているのに、歌手や演奏家には市販CDなどがお店で再生されることに対する権利が与えられていません。世界では142の国・地域で歌手側にも還元する仕組みが導入されていますが、日本はずっと例外でした。


















