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本橋信宏作家

1956年、埼玉県所沢市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。私小説的手法による庶民史をライフワークとしている。バブル焼け跡派と自称。執筆はノンフィクション・小説・エッセー・評論まで幅広い。2019年、「全裸監督」(太田出版/新潮文庫)が、山田孝之主演でNetflixで映像化配信され大きな話題に。最新刊に「花街アンダーグラウンド」(駒草出版)などがある。

満面の笑みで自己紹介「わたくし、村西とおると申します」

公開日: 更新日:

 その村西とおるがセックスシーンのないイメージビデオを相次ぎ発売しようとしていた。堀江しのぶのプロモーションビデオの話はその場で決まり、同じレーベルから今後、芸能人のイメージビデオを相次ぎ発売する予定だと、村西とおるは熱く語った。

 AVにはコネクションがある村西とおるだったが、芸能界にはまだ足場がなかったために、出演交渉用のコーディネーターやプロデューサーをいま探しているというので、野田義治も加わることになった。

 野田義治と村西とおる、運命の出会いは、いまから30年以上前のことであった。

 村西とおるの回想。

あのころAVをやりながらもう一方ではアイドル、モデル、女優の着衣エロを追いかけていたんですね。パワースポーツというレーベルで、まだ訳のわからないプロモーションビデオとかいうのを撮りだしていたんです。プロデューサーを集めていたんだけど、芸能ブローカーとかたくさん来たんですよ。その中のひとりが野田だった。記憶? おぼろげ、何しろ忙しかったから、そのときは大勢の中のひとりでしかない。だんだんお互いの絆が深まってひとりの男になっていくんだけどね」

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