著者のコラム一覧
増田俊也小説家

1965年、愛知県生まれ。小説家。北海道大学中退。中日新聞社時代の2006年「シャトゥーン ヒグマの森」でこのミステリーがすごい!大賞優秀賞を受賞してデビュー。12年「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」で大宅壮一賞と新潮ドキュメント賞をダブル受賞。3月に上梓した「警察官の心臓」(講談社)が発売中。現在、拓殖大学客員教授。

加納典明(24)生徒会長から奪った小学校の同級生と結婚しました

公開日: 更新日:

法的に2回、結婚式は3回

加納「正月に彼女が着物を着て訪ねてくるじゃない。そのときも心の中では奇麗だなと思っているのに、違和感のほうが強くて『帰れ!』って言ってしまったり。ひねくれていた。照れというか戸惑いというか、素直になれなかった。自分の中の純粋さと性衝動がせめぎあって。あれが性的な成長の始まりだったのかな。性的な成長というのは、精神的な成長でもあるわけだから、若い人には『自分の力で手づくりでやれよ』って言ってやりたいね。アダルトビデオを見てマニュアル的に覚えるものじゃない」

増田「なるほど。それにしても彼女に怒ってしまったというのが面白いですね」

加納「うん。自分にとって一番汚れていない大事な人が、性的な行動に走って汚れてしまう。それは許せない。もちろんそこには愛するがゆえの抵抗みたいなことがあったわけだけど、『でも相手は自分じゃないか』と、今思うと滑稽ではありますね」

増田「男女と恋愛を知り尽くした典明さんならではの面白い考察ですね」

加納「夜中によく電話をしていたんです。彼女からかけてきてくれることが多かったけど『リーン』と鳴ると親が起きてしまうから、電話の前で待っていて『リ』くらいでパッと受話器を上げるわけですよ(笑)」

増田「昭和の若者カップルにありがちですね。僕も似たようなことありました」

加納「うん。あるとき、電話をしていて話が盛り上がって『今すぐ会いたい』ということになった。夏の終わりでしたね。自転車に乗って行きましたよ、彼女の家まで。それから彼女を後ろに乗せて、田んぼのほうへと自転車を走らせて、田んぼのあぜ道の中でセックスしたんです。お尻がスースーしてね(笑)。性的な快楽とか、彼女がどうだったかなんてことはあんまり記憶にないんだけど、ドキドキしたことだけはよく覚えてますよ」

増田「素晴らしい思い出ですね」

加納「それからも関係は続いていって、彼女と結婚しました」

増田「それはすごい!」

加納「私は法的には2回、結婚式は3回してますけど、最初は幼友達と結婚したんですよ。他の女性を知ったのはそれからですね」

増田「意外に真面目な青春時代ですね(笑)」

(第25回につづく=火・木曜掲載)

▽かのう・てんめい:1942年、愛知県生まれ。19歳で上京し、広告写真家・杵島隆氏に師事する。その後、フリーの写真家として広告を中心に活躍。69年に開催した個展「FUCK」で一躍脚光を浴びる。グラビア撮影では過激ヌードの巨匠として名を馳せる一方、タレント活動やムツゴロウ王国への移住など写真家の枠を超えたパフォーマンスでも話題に。日宣美賞、APA賞、朝日広告賞、毎日広告賞など受賞多数。

▽ますだ・としなり:1965年、愛知県生まれ。小説家。北海道大学中退。中日新聞社時代の2006年「シャトゥーン ヒグマの森」でこのミステリーがすごい!大賞優秀賞を受賞してデビュー。12年「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」で大宅壮一賞と新潮ドキュメント賞をダブル受賞。3月に上梓した「警察官の心臓」(講談社)が発売中。現在、拓殖大学客員教授。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    萩本欽一(11)ひとりぼっち寂しく貧乏飯を食べながら「先生も同級生もバカだな」と思うことにした

  2. 2

    不慮の事故で四肢が完全麻痺…BARBEE BOYSのKONTAが日刊ゲンダイに語っていた歌、家族、うつ病との闘病

  3. 3

    嵐が去る前に思い出す…あの頃の「松本潤」と「大野智」

  4. 4

    視聴率の取れない枠にハマった和久田麻由子アナの不運 与えられているのは「誰でもできる役割」のみ

  5. 5

    2度目の離婚に踏み切った吉川ひなの壮絶半生…最初の夫IZAMとは"ままごと婚"と揶揄され「宗教2世」も告白

  1. 6

    あのちゃん追い風だった女優業に暗雲の炎上!「嫌いな芸能人」発言で反撃される痛恨

  2. 7

    出口夏希の“男選び”がもたらす影響…伊藤健太郎との熱愛報道と旧ジャニファンが落ち込む意外

  3. 8

    戸田恵梨香「地獄に堕ちるわよ」のヒットで世界進出へ…クリント・イーストウッド目指し「生涯現役宣言」

  4. 9

    鈴木紗理奈以外にもいた…あのちゃんが過去に口にしていた“キライな芸能人”の実名

  5. 10

    伊藤健太郎とキンプリ永瀬廉で明暗クッキリ…「熱愛報道」出口夏希の足を引っ張りかねない“イメージ格差”

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元サッカー日本代表・大津祐樹さんはビジネスでも成功 年商300億円の高級腕時計会社の社長に

  2. 2

    戸田恵梨香「地獄に堕ちるわよ」のヒットで世界進出へ…クリント・イーストウッド目指し「生涯現役宣言」

  3. 3

    とうとう下落に転じた高市内閣支持率…若者と女性の支持が「急落」した裏側

  4. 4

    ドジャースに「サイン盗み疑惑」再燃! 大谷翔平がまたも報復死球のターゲットに

  5. 5

    巨人阿部監督逮捕・辞任で父親世代に衝撃…他人事ではないDV逮捕と、AIが“相談相手”で問われる父親の存在意義

  1. 6

    鈴木紗理奈以外にもいた…あのちゃんが過去に口にしていた“キライな芸能人”の実名

  2. 7

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  3. 8

    巨人・阿部監督は解任不可避…長女への暴行で現行犯逮捕、“パワハラ気質”が最悪の形で露呈

  4. 9

    萩本欽一(13)母のおかずはみんなが残した魚の骨「真っ白になるまでしゃぶっていた」

  5. 10

    出口夏希の初醜聞にファン失望…“不祥事男”伊藤健太郎との「お泊り愛」報道で巨額違約金の可能性も