販売終了のアヲハタコーン缶 レトルトパウチと何が違う?
8月の台風が、66年の歴史を終わらせた。
1950年発売のアヲハタブランドの十勝コーン缶詰(発売元キユーピー)の販売終了が先週決まった。在庫限りでスーパーから消えていく。
製造を委託していた日本罐詰の十勝工場が8月の台風10号で浸水し、操業不能に。レトルトパウチ事業や、冷凍野菜の製造・販売事業は来年6月から生産を再開するというが、缶詰事業は閉じることになったというから、ファンにとっては寂しい話だろう。日本罐詰の親会社「明治」の広報担当者はこう言う。
「契約農家への影響を最小限にするため、また事業の将来性を考え、重点事業に絞って生産することにした。缶詰事業の再開は考えていません」
とはいえ、缶詰加工は何も日本罐詰の独占事業というわけではない。他の委託先で継続できないのか。キユーピー広報担当者が言う。
「日本罐詰が生産を中止するということで、終売を決めました。地元・十勝のトウモロコシ農家とともに、日本罐詰でやってきた事業です。原料確保も含め、他の委託先で立ち上げられる事業ではありません」