加来耕三
著者のコラム一覧
加来耕三歴史家・作家

昭和33年、大阪市生まれ。奈良大学文学部史学科を卒業後、同大学文学部研究員をへて、現在は大学・企業等の講師をつとめながら著作活動を行っている。テレビ・ラジオ等の番組監修・出演などの依頼多数。著書に『加来耕三の戦国武将ここ一番の決断』(滋慶出版/つちや書店)『卑弥呼のサラダ 水戸黄門のラーメン』(ポプラ社)ほか多数。

激動の戦国時代 細川藤孝はピンチを頭脳で切り抜けた

公開日: 更新日:

 永禄8(1565)年、藤孝の身辺で一大事が起こりました。将軍義輝が松永久秀や三好一族によって弑逆されたのです。藤孝は自領の青龍寺(勝龍寺)城にこもっていたため九死に一生を得ましたが、これは人生で最初の“切所(ピンチ)”でした。藤孝は冷静に情勢を分析。義輝の弟で仏門にあった覚慶を、奈良一乗院門跡から脱出させて将軍候補とし、織田信長の力で15代将軍足利義昭として押し上げることに成功します。

 ところが、ここでまたも“切所”に立たされます。

 義昭が信長打倒を企んだのです。藤孝が室町幕府の幕臣として生きるなら、主君・義昭に殉じねばなりません。しかし義昭が勝てる見込みはなし。さりとて、主家を見捨てて信長に通報するような裏切りはしたくない。

 そこでどうしたか。彼は居城に引籠り、かつて朝倉義景に仕えていたときの同僚だった明智光秀に、事の次第を打ち明けます。当然ながら、光秀は信長に通報。こうして藤孝は自分で密告をせずに、武士の面目を保ちました。このような“切所”の切り抜け方こそが、藤孝の真骨頂といえるでしょう。

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