<28>小説「リリーちゃんとお幸せに」で新人文学賞を受賞

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 小説家としての牛次郎には大きなハンディキャップがあった。漫画の原作者として高い知名度があり、成功を収めていたことだ。単なる新人作家としては見られなかった。

■色眼鏡で見られたデビュー

「漫画で、ものすごいカネを稼いでいるってのがバレてたからね。みんな色眼鏡で見るわけよ。『野性時代』の新人文学賞で選考委員をしていた作家の尾崎秀樹なんて、『いまさら小説でどうこうしたって、しょうがねえだろ』って、あからさまに言ってたからね」

「野性時代」は1974(昭和49)~96(平成8)年に角川書店が発行していた月刊の文芸誌だ。2003年に新創刊され、現在は「小説 野性時代」と名前を変えている。

人間の証明」(森村誠一)、「悪霊島」(横溝正史)、「晴れ、ときどき殺人」(赤川次郎)など、映画とのメディアミックスでベストセラーを次々と送り出し一時代を築いた。芥川賞を受賞した「エーゲ海に捧ぐ」(池田満寿夫)、直木賞を受賞した「蒲田行進曲」(つかこうへい)や「時代屋の女房」(村松友視)も、初出は「野性時代」である。

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