コロナ自宅患者2カ月で13倍 基礎疾患の高齢者も入院できず

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 基礎疾患のある80代ですら、入院できないとは――。男性が自宅療養で死亡したニュースは衝撃的だ。14日の感染者は6600人を超え、66人の死亡が確認された。医療提供体制はもはや限界を超えている。重症化リスクの高い高齢者にも医療の手が及ばなくなっている。

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「自宅療養で亡くなる人が出てきているのは、まさに今、厳しい状況であることの証左だ」――14日、小池知事は神妙な表情でそう語った。都が今月13日に発表した死者13人のうち、2人は自宅療養中だった。

 80代の男性は糖尿病の基礎疾患があった。都の基準によれば、当然、入院させるべき患者に該当するが、7日の陽性確認後、入院先が見つからず、自宅療養していた。11日に急変し、搬送先の病院で死亡した。もう1人の50代の女性も高血圧などの基礎疾患があった。

 神奈川でも、3日に陽性が確認された60代男性が入院基準を満たしているのに、自宅療養となり、6日に自宅で急変し死亡。黒岩知事は県の対応に問題があったとして謝罪した。

 優先順位が高いはずの高齢者や基礎疾患がある陽性者まで入院がままならない。病床が逼迫し、多くの感染者が自宅療養や待機に追いやられているのだ。

容体急変後に救急車を呼ぶことが常態化

<別表>は1月6日時点の自宅療養と確認中(入院等調整中)の感染者だ。昨年11月4日時点では1796人だったが、2カ月で2万3764人と13倍に膨れ上がっている。なお、昨春の緊急事態宣言下の5月13日時点では658人だった。

 緊急事態宣言が出されている地域が9位までを占める。東京が8000人超とダントツで、大阪が続く。6位の愛知は深刻な事態が進行。県医師会の柵木充明会長は14日の対策本部で「自宅で待機していてすぐに入院が必要な人でも、入院先が確保できず、容体の急変後に救急車を呼ぶことが常態化している。まさしく『災害医療』の状況になっている」と生々しく語った。

 早期治療のために、陽性者をすべて入院させる県は少なくなかったが、現在は難しいのだろう。11月4日時点では自宅療養と確認中の患者がゼロだった15道県も今は自宅患者を抱えている(別表の色付け部分)。

 西武学園医学技術専門学校東京校校長の中原英臣氏(感染症学)は言う。

「急変に即対応できない自宅療養は極力避けるべきです。かといって、コロナ病床を大幅に増やすことも難しい。医者がケアする宿泊施設での療養をもっと充実させるべきです。現在、Go To トラベルの一斉停止により、宿泊客は激減しています。宿泊施設にとっても、コロナ患者を受け入れることで減収を補うことができるはずです」

 宿泊療養者数は11月4日時点の1575人から1月6日時点は5715人と3.6倍だ。自宅患者の13倍より増え方は緩い。宿泊施設を活用する余地はありそうだ。

 これ以上自宅療養の死者を出してはいけない。

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