菅政権の失敗続き…29道県ステージ4の“緊急事態予備軍”に

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「国民の命と暮らしを守る」――。言葉だけが空回りだ。菅政権は13日、緊急事態宣言の対象地域拡大を決定。これで対象は11都府県。菅首相は全国拡大に後ろ向きな様子をにじませているが、悠長に構えている余裕はない。「緊急事態予備軍」は1道28県にも及ぶのだ。

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 菅政権が追加した対象地域は、国が定めた感染状況を示す指標で最も厳しい「ステージ4」(爆発的感染拡大)に相当する。その理由から菅首相いわく、「全国への拡大を防ぐため」に拡大へと踏み切ったが、足元の数字を見ると、見通しが甘過ぎる。

「全国拡大」には及び腰

 厚労省の「都道府県の医療提供体制等の状況」(8日更新)を基に、宣言の対象地域となっていない「ステージ4」相当の地域をまとめた(表)。宮崎は6指標のうち4つがステージ4に相当。群馬、滋賀、沖縄の3県は、3指標がステージ4に達し、富山、三重、広島、愛媛、長崎、熊本の6県は2指標が超えた。

 宣言の対象地域となった岐阜、愛知、京都もステージ4に達しているのは6指標のうち4つ。同じく対象となった兵庫は、ステージ4相当は3指標にとどまる。

 1つの指標がステージ4に抵触する地域を合わせると、「緊急事態予備軍」はナント、29道県。うち25県は「新規感染者数の前週比」が1以上だ。しかも、2つ以上の指標がステージ4超えの10県のうち6県(群馬、三重、滋賀、愛媛、熊本、長崎)では8日以降、過去最多の新規感染者数を更新している。つまり、感染拡大は全国各地で広がっているのだ。

 ところが、政府はこの期に及んで宣言の全国拡大には及び腰だ。「私権制限が伴うものは必要最小限にすべき」(コロナ担当の西村康稔経済再生相)とアレコレと理由をつけているクセに、菅首相は13日の会見で「対象地域以外でも、飲食店の時間短縮などの措置を講じる場合、国として対象地域と同じ支援を行う」とブチ上げた。だったら、先手先手で宣言の全国拡大に踏み切ったらどうか。

■旧日本軍の戦術と同じ

 法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)がこう指摘する。

菅政権のコロナ対策は大戦中の旧日本軍と同じ、逐次投入戦術です。日本軍は戦力を出し渋り、大敗しました。菅政権も場当たり対応を繰り返し、後手に回っています。経済を少しでも回したいから感染拡大防止を徹底できず、結局、感染が広がる。こんな失敗を昨年から繰り返しています。菅首相は『様子を見ながら判断』とよく口にしていますが、感染拡大の数字より、支持率で頭がいっぱいなのではないか」

 同じ失敗を繰り返す菅首相こそ、「国民の命と暮らし」を脅かしている。

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