達人に聞く「私の巣ごもり生活」プチ鹿島さん(時事芸人)

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プチ鹿島さん(時事芸人/50歳)

 正月はこの春、小学校に上がる娘が「すごろく」にハマりました。いまだに「やろう、やろう」とせがまれます。お子さんのいる家庭は昔ながらの遊びを見直すのもアリ。きっと、会話も増えますよ。妻が「隣の人とダンスを踊る」なんてマスに止まると、互いに照れたりしてね。ただ、「コロナかるた」は税金をかけ過ぎと“ゲンダイ師匠”も怒っていましたけど。

 そんな「温故知新」といえば、昨年の巣ごもり期間のヒットは「北の国から」です。それまで1983~2002年のスペシャル版は見ていました。プロレスファンとして「ドーム興行」と呼んでいますけど。ただ、連続ドラマ版はなんとなく見ていた程度。「ルールルルル」とキタキツネを呼ぶ有名な場面は知っていたけど、全24話と向き合っていなかった。

 いい時期に「日本映画専門チャンネル」が完全放送してくれてねえ。初めて全話をしっかり見て、「今期最高」とSNSやラジオで発信していたら、ありがたいことに昨年末に同チャンネルから「北の国から」の魅力を伝える仕事をいただきました。

 SNSは有名人同士のののしり合いが注目されがちですが、ファンの熱さが本人に届くツールでもある。僕自身もラジオやイベントに熱量の高い反応を示す人は素直にうれしい。当事者に熱が届けば仕事にもつながる時代なんです。

「ドーム興行」も改めて見直すと、発見が多い。「’84夏」ではパソコンの得意な少年が「将来買い物もパソコンでできるようになる」「会社に行かなくても家で仕事ができる」と今の世を言い当てていました。当時の“予言”を現在の立場で確認できるから面白い。

スマホはOFFにして「昭和のお父さん気分」に浸る

 そもそも地方移住は今や究極のテレワーク。まあ、五郎は「テレ」がなく、「ワーク」ばかりですが。しかも、純の設定年齢は僕と一緒。実は蛍も自分の妹と同い年なので、当時の自分たちの状況と重ねて思い出に浸れる。特に90年代、20代の頃は何もしていなかったなあ~と。主人公の設定年齢が自分と同じ作品を探すのもいいですね。

 昔のドラマは、たっぷり間を取ったシーンが逆に新鮮だったりします。当時はスマホのない時代。今は「ながら視聴」が習慣化し、ついスマホで「この俳優、誰かな」と検索しちゃう。だから間を堪能しようと、最近は映画館のように電源をオフにします。視聴環境を当時に近づけた方が断然、面白い。昭和のお父さん気分で晩酌しながら、のんびり見る。結構、ぜいたくな時間ですよ。

 今はさらに倉本聰作品をさかのぼり、「前略おふくろ様」を毎週、1話ずつ日本映画専門チャンネルで録画して見ています。梅宮辰夫さんや小松政夫さんが、たまらない。昭和50年当時のとても豊かな芸能界にしびれます。主役のショーケンさんや仲居役の坂口良子さんも既に亡くなりましたが、ドラマでは会える。永久に生きています。

 スポーツやエンタメの世界も一緒です。リアルタイムを知らなければ出会ったときが最初の「直撃」。もう「再放送」とは言わせません。今は過去も現在も関係なく、どんどん面白い番組が配信され、それをいかにつかまえられるかが醍醐味。娘もアニマックスの「Drスランプ アラレちゃん」を毎週、楽しんでいます。会話も共有できるし、いい時代です。BS/CSの専門チャンネルは利用すべきです。

 巣ごもり期間に普段なら読まない全集に挑もう、資格を取ろう、体を鍛えようと張り切る意識高めな人もいます。でも新規開拓はおじさんにはこたえる。それで心が折れるくらいなら、若い頃に少しカジったり、気になっていた対象に手を出せばいい。楽な気持ちで自分の内にあるものを見直し、深掘りする方が新たな気づきや発見は多いはず。自分には「北の国から」が、ちょうどいい対象でした。

書斎も全面公開!

 広さは8畳ほど。引っ越す際、妻が「本棚くらい、シャレたの買ったら」と言ってくれて。思い切って良い品を買いました。それまで使っていたカラーボックスは捨てられましたけど。パソコン周りの机やイスは妻のセンス任せ。やっぱり仕事環境に投資すると俄然、やる気になります。

 原稿執筆時は書斎にこもりますが、新聞はリビングで読み比べます。毎朝2時間かけて朝刊・スポーツ全紙をチェック。同じ空間を共有した方が家族との会話も生まれますし、妻や娘の好みも分かってくる。それが巣ごもりのご褒美かな。

 1人でいると、自分が興味を持つ情報しか入ってこない。はやりのお笑いや音楽番組は、妻と娘に教えてもらう感じです。言ってみれば家族は一番近くの情報源。自分以外の人が面白がることにあえて乗れば自分の中の“引き出し”も増える。最近は意識してリビングに仕事を持ち込むようにしていますね。

(取材・文=今泉恵孝/日刊ゲンダイ)

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