「サカナバル」も展開 「アイロム」社長・森山佳和さんの巻<4>

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「BISTRO CarneSio」(東京・恵比寿)

「カルネ」はイタリア語で肉のことで、肉は塩で食べるのが一番おいしいというイメージをイタリア語っぽく表したのが店名になっています。「カルネジーオ」と読んで、ステーキが名物です。

 社長はもともと、焼き肉店やイタリアンをやっていらした方で、肉の扱いに長けています。見た目はステーキそのものなんですが、口に運ぶと何となく和のテイストを感じるのがいい。

 レギュラーの肉メニューは、豚のタン1本焼き(1650円)と牛肉のテール(100グラム1320円)とハツ(同1650円)、そしてタン(同2420円)。人数に合わせてボリュームを調整することができます。

 これに加えて、日替わりのお薦め部位を3つほどそろえています。先日のお薦めはウチモモ(同2310円)、ハバキ(同2530円)、カタサンカク(同2750円)でした。

 たとえばオーダーしたハバキは赤身の部分で、外側を香ばしく、中心は赤くしっとりと。焼き加減が絶妙です。「ワサビと醤油で召し上がってください」とお姉さんに言われた通り、ワサビを添えて一口。爽やかな辛味が肉のウマ味を引き立てるのです。シンプルな味でいただくから、素材を邪魔しないのでしょう。

六本木や丸の内などの高級ステーキ店より間違いなく上

 とてもいい肉をバターで仕上げている店は、珍しくありません。そういうステーキに出合うと、「こんなに素晴らしい肉なのに、コッテリソースでもったいない」と思うのです。

 その点、カルネジーオはシンプルなタレと薬味で、そのまま食べてもいい。個人的には、六本木や丸の内などに店を構える高級ステーキ店より間違いなく上です。メチャクチャおいしい。

 豚のタン1本焼きは、見た目にビックリ。ハーフ(825円)でも15センチ近くあるでしょうか。2人ならハーフで十分。

 5ミリ程度の間隔で包丁が入れてあるのは、火入れのためでしょう。タンならではのコリコリ感は損なわれておらず、ほどよい食感。切れ目を参考に好みの厚さでいただけるのもうれしい気配り。切れ目2つ分の分厚いタンを頬張ると、タンを食べているという満足感とともに胃に落ちるのです。

どことなく和を感じさせるセンスのよさ

 こちらはツマミもおいしい。たとえば、春菊バクダン(968円)は、その名の通り春菊のみをこんもりと山のように盛りつけています。スゴイのはドレッシングが、皿にたまっていないこと。それでも、「味はついているので、そのまま召し上がってください」。マジ? と思いつつ、トングで皿に取っていただくと、ほのかな柑橘の香りといい、塩味といい、サイコーです。

 春菊サラダを提供する店は時々あります。それらの多くは、ゴマ油と塩で味をつけていて、えてしてゴマ油が強すぎてちょっと重い。こちらはわずかなオリーブオイルとライムでしょうか、それと岩塩で、サッパリといただけます。オリーブオイルは洋の食材ですが、この素材の引き立て方は、和を感じさせるのです。そのセンスがいい。

 和食で春を感じさせる食材のひとつ、タラの芽は、小ニシンと一緒にフリットに(1045円)。天ぷらではなく、パリッと揚げるのがビストロで、味わいもビストロのそれ。小ニシンは稚鮎のような感じで、やっぱりどことなく和を感じるでしょう。

 テークアウトも充実しているので、おいしい肉が食べたいときにぜひ!

(取材協力・キイストン)

■「BISTRO CarneSio」
東京都渋谷区恵比寿西1―1―3 第一ビルB1
℡050・3184・2651

■アイロム
恵比寿、六本木、川崎で地元に親しまれる「サカナバル」を営業するほか、渋谷にダイニングバー「BEE8」も展開。コロナ対策で缶詰事業にも着手している。

▽森山佳和(もりやま・よしかず)
1977年6月24日、横浜市生まれ。デザイン専門学校を卒業後、転職を経て飲食業界へ。エリアマネジャーとして経営ノウハウを蓄積して独立。魚に特化した洋食業態を開発し、店名でもある「サカナバル」は商標を取得している。

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