【一富士食堂】(大阪・天満)肉吸い、出し巻きにに毎日大行列

公開日: 更新日:

 品書きがズラリと並ぶ食堂は、どれにしようかと心が躍る。常連サンの要望にこたえてきた証しで、どのメニューもハズレがない。メシと一緒に食べるもよし、酒の肴でつまむもよし。そんな絶品食堂を紹介する。

 大阪駅前のバラック建ての小さな食堂に、東京・八王子出身の男が入店した。注文はざるそば。

「これはウマい! もう外で食べ歩くのはやめて、オレも飲食店をやってお客さんに喜んでもらおう」

 男は1958年の結婚と同時に食堂を開業。初代店主となった。

 2代目は息子の加藤博隆さん。父は順調に業績を伸ばし、加藤さんが高校1年の半ばに食堂兼住居となる4階建てのビルを建設した。その1年後、父は病気で帰らぬ人となった。

「新装して1年で亡くなってしまったから、ビルを建てた借金はどうするのかと。家と店を失うか。それとも継ぐか。切羽詰まって考えるヒマもなく、もはや継ぐしかなかった。卒業するまでは高校に通い、式が終わると家に帰ってすぐに働きました」

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    朝ドラ「あんぱん」豪ちゃん“復活説”の根拠 視聴者の熱烈コールと過去の人気キャラ甦り実例

  2. 2

    亡き長嶋茂雄さんの長男一茂は「相続放棄」発言の過去…身内トラブルと《10年以上顔を合わせていない》家族関係

  3. 3

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  4. 4

    長嶋茂雄さんは助っ人外国人のセックスの心配もしていた。「何なら紹介してやろうか?」とも

  5. 5

    手ごたえのない演奏を救ったのは山下達郎 弱冠22歳の雄叫びだった

  1. 6

    中居正広問題のキーマン元編成幹部を“地雷”扱い…「大甘処分」を下したフジテレビの魂胆

  2. 7

    趣里はバレエ留学後に旧大検に合格 役者志望が多い明治学院大文学部芸術学科に進学

  3. 8

    「ルンバ」のアイロボット社に事業継続困難疑惑…代表執行役員社長が舞台裏を説明

  4. 9

    僕は宝塚シニアの3年時、全国大会初出場でPL学園からスカウトされた。後に阪神同期入団する二塁手は…

  5. 10

    永野芽郁の二股不倫疑惑で露呈した所属事務所のガバナンス不全…沢尻エリカ以来の大ピンチ!