「消費税減税なら年金3割カット」自民・茂木幹事長の“高齢者ドーカツ発言”に批判殺到
物価高対策として野党が掲げる消費税減税を巡り、自民党幹部からまた問題発言が飛び出した。どうしても自民党は、消費税減税だけは参院選(7月10日投開票)の争点にしたくないようだ。
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問題発言の主は、自民党の茂木幹事長。26日のNHK日曜討論で、物価高対策として消費税の減税を掲げる野党案に対し、「野党の皆さんがおっしゃるように(消費税を)下げるとなると、年金財源を3割カットしなければなりません」などと指摘。すでに6月支給分から0.4%減額された年金について、「消費税減税なら年金は3割カットだ」と更なる削減をほのめかしたのだ。
案の定、茂木氏の「年金カット」発言にネットは大荒れ。〈消費税を減税しなくても年金カットしてるよね〉〈国民を恫喝するんですね〉--と大炎上している。さすが、官僚が「取り扱いマニュアル」を作る“パワハラ体質”だけあって、ドーカツは常套手段のようだ。「まさに年金を人質に取った脅しです」と、税理士で立正大法制研究所特別研究員の浦野広明氏(税法)がこう言う。
「恐らく茂木さんの言った『年金3割カット』は国が負担する社会保障費の3割、約10兆円規模を指しているのだと思いますが、消費税を減税しても、他に財源を見つければ解決する話だと思います。例えば、試算によると、金持ちや大企業優遇の現行の税制を見直して“応能負担”に基づく累進化を進めれば、約40兆円の税収が見込まれます。消費税が法人税減税などの穴埋めに使われているといった問題もあるのに、いきなり『年金カット』を言い出すのは、いくら何でも乱暴です」