菅前首相「副総理」入閣はあるのか? 岸田首相が内閣改造人事で“挙党一致”演出の狙い
菅前首相の“復権”が自民党内で注目を集めている。9月に予定されている内閣改造・党役員人事で、岸田首相が菅前首相を副総理として処遇するという臆測が流れているのだ。
安倍元首相の突然の逝去で党内バランスが大きく変わり、安倍派の後継者も当面は決まりそうにない。浮足立つ党内をまとめて挙党一致を演出するため、菅前首相を要職で起用するというのだ。
「何も決められない岸田総理に対し、ワクチン事業などを推し進めた菅前総理の実績が今になって国民に評価されている。参院選の応援演説でも大人気でした。安倍元首相が亡くなる直前に病院に駆けつけたこともあり、『安倍元首相の後継者は菅さんだ』という期待感が党内の一部で高まっているのは事実です。“反岸田”勢力が菅さんをみこしに結集することを警戒した岸田総理が、要職起用で取り込もうとしているのでしょう」(自民党中堅議員)
■非主流派の勉強会凍結のタイミングで…
菅前首相は、岸田首相とは距離を置く非主流派の二階派や森山派とともに勉強会を発足させる準備を進めてきた。党内では、事実上の「派閥化」に向けた動きと受け止められている。菅前首相を慕う無派閥議員と二階派、森山派が集まれば80~90人のグループになる。ポスト岸田をうかがう河野太郎氏や、知名度の高い小泉進次郎氏、石破茂氏らも参加予定とされる。