8月の食品値上げは前年同月の1.5倍! インフレあおる無策日銀のせいで庶民生活は「限界突破」
いつになったら「賃金と物価の好循環」とやらはやってくるのだろうか。もはや値上げラッシュに驚かないが、スーパーで買い物するたび青息吐息。政府・日銀の無策のせいで庶民生活は限界だ。
帝国データバンクが31日発表した〈「食品主要195社」価格改定動向調査〉によると、8月の飲食料品の値上げは前年同月比1.5倍の計1010品目に上る見通し。さらに値上げラッシュは続き、10月には今年4月以来の3000品目を超え、通年では2年ぶりに2万品目を超す見込みだ。
今年に入ってから、値上げ品目数は8カ月連続で前年同月比増。連続の値上げ期間としては記録的なラッシュとなった2023年2~7月を上回り、22年の統計開始以来、最長を更新している。原材料費の高騰や光熱費の上昇、人手不足による人件費増などが要因だ。
すでに年内の値上げが判明している食品のうち、最多は「調味料」(6140品目)。「酒類・飲料」(同4656)、「加工食品」(同4285)、「パン」(同1440)が続く。生活費に占める食費の割合を示す「エンゲル係数」は昨年、43年ぶりの高水準(28.3%)に達し、今年は輪をかけて家計が逼迫しそうだが、「物価の番人」たる日銀はのんきなものである。
■政策金利は0.5%程度で据え置き、4会合連続で利上げ見送り
日銀はきのうの金融政策決定会合で、コメなどの食料品価格の高騰を受け、今年度の物価見通しを前回5月の前年度比2.2%から2.7%に上方修正。一方、政策金利は0.5%程度で据え置き、4会合連続で利上げを見送った。
日銀の植田総裁は会合後の会見で、物価見通しについて「(安定目標である)2%に向けて緩やかに上昇している」と主張。食品価格の上昇に関しては「インフレが長く続いてしまう方向に働く可能性がある」との考えを示した。およそインフレを抑制する気がない。