自民政調会長の「年収103万円の壁」めぐる「根本おかしい」発言に怒りの声が続出する必然

公開日: 更新日:

「学生の本分は学業だ」--。小野寺氏はこう言いたかったのだろうが、近年の学費高騰に伴い、その学業に専念できない環境になりつつある。学生がアルバイトをせざるを得ない一因だ。

「労働者福祉中央協議会」(中央労福協)が今年6月に実施した「高等教育費や奨学金負担に関するアンケート」調査によると、大卒の奨学金利用率は45.2%に上り、奨学金利用者のうち、日本学生支援機構の奨学金借入総額は、平均値344.9万円で、過去の調査と比べて最も高くなった。

 支援機構の奨学金利用者の約7割が今後の返済に不安を抱えており、返済の負担感に4割台半ばが苦しさを実感しているという。

 23年のデータによると、毎月の返済額は1.5万円で、返済期間は14.5年。仮に20代前半で大学を卒業しても、30代後半まで返済が続く。都内の裕福な家庭環境で育った学生であればともかく、多くの学生は奨学金の借入を抑え、少しでも将来負担を軽くするためにアルバイトをしていると言っていいのだ。

《世界一高いといわれる年間3000万円以上の歳費をもらっている国会議員に庶民の暮らしは分からない》

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  3. 3

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  4. 4

    巨人阿部監督はたった1年で崖っぷち…阪神と藤川監督にクビを飛ばされる3人の監督

  5. 5

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  1. 6

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  2. 7

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  3. 8

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  4. 9

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  5. 10

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い