仕事や家事育児で多忙なのに無駄な時間を費やす人に贈る「やらないことリスト」のすごい効能

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お菓子、スマホ、ビール…魅惑の悪習慣を退治する

 そういう私も、かつては「やらないことリスト」など、考えたこともありませんでした。むしろ「何でも自分でやらないと気が済まない完璧主義」タイプだったのです。

 家では、食器洗いを食洗機に任せるのは「手抜き」だと思い込んでいたし、アイロンがけも、少しでもシワが残っていると気になってしまうから時間がかかる。

 仕事でも、メンバー全員のアポイント内容を、1件ずつ確認しないと不安だし、任せた仕事もすべて細かく進捗確認をしてしまう。

 世間的には「責任感がある」「頼もしい」と評価されるかもしれません。でも、実際は「やらなくていいこと」にまで手を出して、本当にやるべきことや、やりたいことにたどり着く前に力尽きてしまうような状態でした。

 さらに困ったことに、当時の私は「不毛な習慣」がてんこ盛りだったのです。

 コンビニに寄り道して、特別食べたいわけでもないスナック菓子やスイーツを買ってしまう。家にはいつも缶ビールを常備していて、特に飲みたいわけではないときも、子どもたちを寝かしつけた後にプシュッと開けるのが日課。目的もなくスマホを見始めると、気づいたら深夜に……。

「やめればいい」と頭ではわかっているのに、ズルズル続けてしまって、自然と「スナック菓子→ビール→スマホ」という「不毛ルート」が確立されていったわけです。

 さすがに「このままじゃマズイ」と思っていたときに出会ったのが、アドラー心理学やコーチングでした。

「本当は、何に時間とエネルギーを使いたいんだろう?」
「どんな自分でありたいんだろう?」

 そんな問いを何度も繰り返しているうちに、自分の価値観や目的、つまり「自分軸」が明確になっていきました。

「自分軸」とは、生きていくうえで必要な「判断基準」です。その判断基準が明確になったことによって、「やらなくていいこと」が自然と見えてきました。そこで作成したのが「やらないことリスト」です。

◯ 食器洗いは食洗機に任せる
◯ アイロンがけをやらない
◯ なんとなくコンビニに行かない
◯ ビールの常備をやめる
◯ 学び以外の動画を見ない
◯ メンバーのアポイント内容の確認は、リーダーに任せる
◯ 進捗確認は週に一度の会議以外ではしない

 不思議なことに、自分軸が明確になっていたので、「頑張ってやめる」という感じではなく、わりとあっさりやめられました。

 もちろん、自分の意思に頼りすぎることなく、人に宣言したり、仕組み化したりすることで実行力を上げていったのです。そのほかにも、

◯ SNSアプリをスマホに入れない
◯ 決められた時間以外メールチェックはしない
◯ アプリの通知をオンにしない
◯ 平日はゲームしない
◯ 安いからという理由でモノを買わない
◯ なんとなくテレビをつけない
◯ ごはんのおかわりはしない(特にランチ。午後の仕事を快適にしたい)
◯ 洗濯物は畳まない(箱にしまうだけ、ハンガーにかけるだけ)
◯ 靴下は1種類しか買わない
◯ あけおめメール、年賀状は送らない
◯ 朝、コーヒーショップに寄らない
◯ 休憩時間を12時から取らない(ランチ時間は混雑必至)
◯ 不要なメールのCCから外れる(サッと確認するだけでも合計すると膨大なロス)
◯ 会議のファシリテーター(進行役)はやらない
◯ 資料は紙で残さない(99%見返さない)
◯ 指示・命令をしない

 といった「やらないリスト」が完成し、数々の不毛な時間から解放されました。

 人間の意志は強くありません。だからこそ、仕組み化しておくと楽に続きます。

▽佐藤悠希(さとうゆうき) 株式会社アナザーヒストリー 代表取締役 株式会社エンカレッジ・イノベーション 代表取締役 1977年生まれ。広告営業として、株式会社リクルートに入社。効率化を考え抜いた独自の営業スタイルで、早くも1年目から2年連続でMVP獲得。しかしマネージャー職になると、その激しい手腕が逆効果となりチーム業績は低迷し、離職者が続く。育児の大変さも伴い、家族との関係も崩壊寸前に。そんな人生のどん底でアドラー心理学とコーチングに出会い、自分のチームで「メンバーに問いかけ、勇気づける」を実践したところ、状況が一変。半年後には過去最高の売上と利益を達成。同時に、子育てをはじめ家族との関係も激変したことから「この思考法とメソッドを、もっと多くの人に伝えたい」と2014年に独立。以降、アドラー心理学をベースにした組織開発、人材育成でのべ3万人以上を研修でコーチング。クライアントはメガバンク、電気・電力会社、大手食品企業といった東証プライム上場企業から、成長中の中小企業、行政まで多岐にわたる。従業員全員の意識が変わるだけでなく、チーム業績もアップさせ、「30年間で最高の研修」と称賛されることも。

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