愛犬と一緒に旅行へ…持参するならワクチンの「接種証明書」か「抗体検査証明書」か?
ワンちゃんの飼い主さんはお盆休みや夏休みを利用して、愛犬を連れて旅行したり、ペットホテルなどに預けて出かけたりするかもしれません。そんなときに必要なのがワクチンの証明書。先日初診の方にちょうどそのことを相談されたので、今回は証明書をテーマにお話しします。
まず必須は、狂犬病予防法で毎年1回の接種が義務づけられている狂犬病予防注射接種証明書です。これを忘れてはいけません。問題は混合ワクチンの証明書です。こちらは任意ですが、ペットホテルやドッグランなどワンちゃんがたくさん集まる施設では、提示を求められることがほとんどです。
証明書は、ワクチン接種証明書かワクチン抗体検査証明書の2つで、どちらを提出するか。相談内容もまさにこのことでした。結論からいうと、ベターは5種以上のワクチン接種証明書です。
なぜワクチン抗体検査証明書がダメなのか。一般に抗体検査が対象とするウイルスは、ジステンパー、パルボ、アデノ1型の3種で、これらのウイルスの感染を抑える抗体がどれくらいあるかをチェックします。検査でその抗体価が一定の基準を上回っていれば、その子が感染しても症状を引き起こす可能性は低いと考えられます。