府中市「旭湯」では3セット目に10分達成。孤独を愛する男、熱さに勝ったぜ!

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やや薄暗く静かな空間で瞑想にオススメ

 やや薄暗く静かな空間は、瞑想サウナに最適っス。茶色く焦げた壁にある5分計砂時計をひっくり返し、正面からジワッジワッと迫る輻射熱に全集中デス。先客3人もみなこうべを垂れ、静かに汗を流してますねぇ。聞こえるのは、ストーブがかすかに軋む音のみ。砂が半分ほど落ちた頃には玉汗が落ち始め、5分ほどで滝汗状態。壁の温度計は90度強でした。

 再び砂時計をひっくり返すと2人が退室し、細マッチョ青年とガチンコ状態になったぞ。時折ストレッチして余裕の青年とは裏腹に、徐々に熱さがこたえてきた59歳。鼻のチリチリ感はほどよくても、耳や唇がジンジンとしてきたぁ。8分ほどで「ガアッ、もう無理」と退室しようとすると、青年に「すみません」と呼び止められて、青年が指さした先にはロッカーキーがポツン。

 あちゃー。金属が熱くなるのを恐れてはずしていたんだ。オジサン、ボケボケですねぇ。お礼を言って部屋を出たら、すぐの水風呂でかけ水してから地下水かけ流しの浴槽にザブン。カッハー、なんて滑らかなこと。チラーなしの20度はいつまでも漬かっていたいほどトロけますよ。

 2セット目は「何とか10分ガンバロー」と気合を入れたのに、シ~ンと静かなサ室のドライな熱波にまたしても8分でチ~ン。熱さに負けたか、沈黙に耐えられなかったのか。「孤独を愛する」アラ還は答えを見つけられないまま3セット目に突入すると、やっとこ10分達成。胸の中で「ヨッシャー!」。熱さに勝ったぜ!

 手脚にクッキリとあまみを浮かべ、静かな脱衣場の木製ベンチでしんみりととのいました。服を着てフロントで缶ビール280円を購入。休憩ルームのソファでのどを鳴らすと、ドライなキンキンがのど越しよく五臓六腑に染みますねぇ。瞑想サ活にオススメです!

(イラスト・文=太田由紀)

■「旭湯」
(住)東京都府中市宮西町3-6-2
(℡)042.361.9362
(営)午後3時30分~午後11時(日曜は午後2時~)
(休)月曜日

【連載】サウナを求め東へ西へ ととのって一杯

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