弁護士・水野祐さん<上>
今回のゲストはクリエーター、起業家らの自由な活動をサポートするためにさまざまな問題に取り組んでいる弁護士の水野祐さん。アートと法律の問題を分かりやすく、ときには熱くなりながら語っていただいた。表現者である二木さんも興味津々といったところ。さあ、水野ワールドへようこそ。
二木 ご著書の「法のデザイン」を読んで、水野さんはクリエーターに寄り添いながら法律を変えていこうとされているんだな、と受け止めました。
水野 弁護士であることが自分の目的ではなくて、起業家を含む広い意味でのクリエーターが自由に活動できる環境というか、日本がクリエーティブになっていく環境をどうつくっていくかが自分の使命だと思っています。
二木 2013年に独立され、仕事の領域は広がりましたか。
水野 この数年はスタートアップ(創業したばかりの企業)やベンチャーの仕事が増え、比重としてはクリエーティブ系よりも多くなっています。個性的な人が多い起業家も、事業を創(つく)るクリエーターだと捉えています。職業ジャンルに関係なく、事業を創る人、作品を創る人、ジャーナリストも、広い意味でのクリエーターが元気に活動できる社会をどうやったら創っていけるかということをずっと考えています。