百貨店不況が直撃…4期連続営業赤字の三陽商会に救いは?
まさに「バーバリーロス」とでもいったところか。基幹ブランドを失ったアパレル大手、三陽商会がもがき苦しんでいる。10月末には2020年2月期(決算期変更で14カ月の変則決算)が4期連続の営業赤字に陥ることを発表。業績低迷により、2代続けて社長が引責辞任する事態に追い込まれた。三陽商会が当時、売上高の半分を占めるといわれていた英国の高級ブランド「バーバリー」のライセンス契約を打ち切られたのは15年6月のこと。それでも同社では当初、16年12月期こそ20億円の営業赤字に転落するものの「マッキントッシュロンドン」をはじめとした後継ブランドの育成が功を奏し、17年12月期には20億円の黒字に転換。18年12月期には黒字幅が50億円に拡大するとのシナリオを描いていた。
■売り上げの約7割を百貨店ルートに依存
だが、突き付けられた現実は厳しかった。16年12月期の営業赤字は84億円と計画の4倍超に膨張。この間、ブランド喪失直前を含めて3度にわたるリストラを実施したものの、17年12月期も19億円、18年12月期も21億円の赤字に終わった。